イラストレーター・秋赤音さんの画集「余波」が発売中です。
ソフトウェアのパッケージやゲーム、ノベル、YouTube動画などの領域でキャラクターデザインや挿絵、イメージイラストを担当している秋赤音さん単独の作品集は、2013年の「-RGB-」、2014年の「ILLUSTRATION MAKING & VISUAL BOOK」に続く3冊目。本書には版権作品のほか、「少年少女奇術競」「サイケデリックシンドローム」などのオリジナル作品シリーズ、描き下ろし作品を含む115点を収録。鮮烈な色遣いで描かれたキャラクターのファッションや世界観が目を引きます。
下記では収録作品のうち、オリジナル作品6点を紹介。著者による巻末コメントも引用しています。
浮世絵に描かれた、日本の逸話や物語に登場する「奇術使い」の魂を継承した設定の少年少女たちを描いたシリーズ作品。上のキャラクターは平将門の娘「滝夜叉姫」から魂を継承。骸骨をはじめとしたさまざまな動物の骨を召喚する力を持ちます。
存在が確かでない、何かの化身である少年少女をテーマにして描いたシリーズ作品。襖に描かれたうさぎが、そこから飛び出している様子です。無数のうさぎの白い背中で海の白波を表現しました。
治療中の少年少女を描いたシリーズ。ネガティブな印象のある「治療」も、ファッションにすることでポジティブに。上はシリーズ最初の1枚。インスタグラムで見かけた矯正器具をつけた女性がとてもおしゃれだと思ったのがきっかけです。
和風×獣耳をテーマに描いたシリーズ作品。金沢で見た日本家屋を参考に、犬と鼠の家を描きました。遊びにきた猫は庭に泳ぐ金魚に夢中なようです。
八咫烏にさらわれた少年が妖怪の世界で旅をするシリーズ作品。オシャレな帽子屋に入ると、店内のマネキンはすべて髑髏。彼らは自分がかぶる帽子のセールスをはじめます。
公式通販サイトの宣伝用に描いたイラストです。冊子ではそれぞれの商品にサイトにリンクするQRコードをつけていました。