イラストや漫画で人間のキャラクターを表現する際には、人体がどのように動くのか、動かせるのか、その構造を理解することが重要です。不自然さのない、説得力のある動きの描写を練習するにあたっては、写真や映像を見たり、ポーズ集や3Dモデルソフトを活用するなど様々な方法が模索されています。
「羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ 動きのある人物スケッチ集 ヒロインキャラクター編」は、特にファンタジーやSFの世界観で活躍する女性キャラクターをメインテーマに据えたポーズ集。ジャンプや着地、素手や武器での戦闘アクションをはじめ、セクシーポーズや日常生活で見せる様々な瞬間のポーズまで、多様なシーンを想定したポーズを約400点収録。著者は1984年からアニメーターとして活躍している羽山淳一さん。
本記事では、Chapter4「その他のポーズ」より、食事をする仕草の描写について解説します。
食事をする仕草
食事は和洋中で使う道具も違うので、さまざまなパターンを描く必要があります。普段から観察しておくといいでしょう。
箸を持つ手は美しく描きたいものです。想像頼りでなく、きれいな持ち方を確認、研究してみましょう。
食事の所作はできるだけ綺麗に。指先や全体の線が、美しく見えるように描かないと、おいしそうに見えないです。
子どもの食事シーン。箸の持ち方のたどたどしさなど、子どもらしい表情にこだわりました。
ナイフとフォークを持つ手のアップ。フォークの曲線は意外と難しい。見慣れたものほど、油断せずに描きましょう。
サラダを食べる女性。身近にある食器などでも、フォークのような複雑な形状のものは難しいので、ちゃんと確認して描きましょう。
食事をする二人の女性。なにげない日常の動作は間違いが目立ちやすいので、普段からの観察を忘れずに。