獣人・擬人化 人外デザインのコツ
第7回

狼×鳥 二種の要素を持ったクリーチャーをデザインする

創作において物語を動かし、表現するキャラクターには、しばしば世界観や物語を象徴するデザインが適用されます。そこには本人の性格や服装、持ち物だけでなく、時にはキャラクター自身の「種族」も含まれており、動物などをモチーフにしたキャラクター造形も珍しいものではありません。

獣人・擬人化 人外デザインのコツ」では、動物をベースとしたキャラクター造形の方法論とともに、キャラクターの作例を解説。擬人化の際に重要な特徴の捉え方やデフォルメの度合い、動き表現の「人らしさ」「動物らしさ」の出し方など、実際に物語の中でキャラクターを動かす上で把握しておくべきポイントを詳しく知ることができます。

著者は漫画作品「人馬」やゲーム「モンスターハンター」シリーズの3Dモデリング、キャラクターデザインなどに携わっている墨佳遼さん。

本記事では第三章「鳥類・爬虫類の擬人化」より、二種の動物をかけ合わせたクリーチャーのデザインについて解説します。

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獣人・擬人化 人外デザインのコツ

狼×鳥を擬人化する(クリーチャーの表現)

狼と鳥を組み合わせ、オリジナルの世界観になじませたキャラクター。選んだ要素により伝説上の生物に近づくこともありますが、自分なりに説明がつく特徴や差異を意識してつくることが大切です。

アジャイ(本連載では触れていません)と同じ世界に生息する鳥の生物、をコンセプトに描いた「天狼(てんろう)」です。「神話の獣」における共通項(人面獣が多い、6本脚が基本)のうち6本脚を強調し、伝説の生物グリフォンに見えないよう注意しつつ、獣と鳥の魅力を取り入れてデザインしました。

獣感が強調される鼻孔はナシ。嘴がなくても鳥っぽいシルエットが出るよう口吻(こうふん)を長めに取って人面感を保っています。また四肢はあっても哺乳類的な使い方ではなく、翼の手に頼る動きであることを示すために胴体を極端に縮めました。

翼の邪魔にならない4本脚の動きを検討、胴の長さや足のつき方でほ乳類と鳥類の比率を調節した。

 

愛着を感じさせる行動や生態を考える

犬や猿、雉を混ぜたような姿で「ももたろう」と呼ばれてかわいがられている設定。生態(行動)は「ひとりのキャラクター」として親しみを感じさせ、多くの人に愛してもらうきっかけになります。「どんな行動をする?」「何を食べる?」「どう食べる?」かなど、スケッチで深く探っていきましょう。


獣人・擬人化 人外デザインのコツ

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