キャラクター表現において、そのキャラクターが身につける装飾品は、キャラクターの性質や個性を表現する重要な要素です。物語の中でキャラクターが活躍する際に、読者や視聴者がそのキャラクターを識別する際のトレードマークであり、それは単なる装飾品の枠を超えた、キャラクターが持つアイデンティティの一部とさえいえるでしょう。
イラストレーター・24氏が手がける「キャラクターを彩る 小物の描き方」では、帽子や眼鏡、ネックレス、腕時計、ベルト、靴、文房具など、キャラクターが身につける「小物」の様々なバリエーションを例示。小物単体だけでなく、キャラクターに着せた着用例も提案しており、小物自体の描き方に加えて、キャラクターのファッションを考えるアイデア出しにも使える一冊となっています。
本記事では「BODY」の章より、「腕時計」の着用例を抜粋して紹介します。
ビジネスマンや裕福な立場の人間を描写する上で使いやすいのが腕時計。針で時間を表すアナログタイプが一般的です。
メタルバンド
金属のパーツが組み合わさってできています。留め具はバックルと呼ばれます。光源を意識して影やツヤを入れましょう。
革バンド
メタルバンドとは違い、カジュアルな印象になります。革のツヤは、金属素材とは異なる表現になります。光が当たる部分を薄く濁しながら、一部に強くハイライトを入れるのがポイントです。
レディース時計
男性用に比べると繊細なデザインと造型です。アクセサリーとして身につける女性もいます。
着用例
時計を見る男性のポーズ
腕時計はゼンマイ式だったときの名残りで、左の手首の上に盤面がくるように装着します(右手でネジを巻くため)。
時計を見る女性のポーズ
女性が手首の内側に盤面を向けるのは日本独特の風習と言われています。海外では一般的ではありません。
全身イラスト
シンプルなコーディネートの中に腕時計があると、ワンポイントとしての効果が上がります。
全体的に落ち着いたカラートーンで統一しています。大人びた人物を演出したい場合は、アースカラーを選択するといいでしょう。