精巧なジオラマやコマ撮りアニメーションなどの作品を発表し、SNSやメディアで高い評価を受けているMOZUさんの手がける作品群のひとつに「トリックアート」があります。
「だまし絵」とも呼ばれるアートの一分野ですが、MOZUさんのトリックアート作品は、学校で使うノートに不思議な立体感を持たせた方向性がユニークです。
「MOZU トリックラクガキアート集」では、MOZUさんの「トリックアート」(だまし絵)55点を収録した作品集。2018年初頭、目標金額の6倍に及ぶ支援を得たクラウドファンディングプロジェクト「NOUTO」に収録した作品をはじめ、本書のために描き下ろした作品も多数収録しています。
本記事では収録作品の一つ「切り取り線」を紹介します。
ええ?一体どこを切れば?
切り始めたのはいいけれど、
途中から切り取り線が、
空中へFLY HIGH。
うん。切れないかな。空気は。
MOZU Trick Rakugaki 53「切り取り線」
普段当たり前にあるものこそ、一捻りアイデアを加えれば、とても面白い作品になります。そのモチーフとして、誰しもが一度は目にしたことのあるものを選ぶのが最も重要。それができれば作品は8割完成したも同然。身の回りのものをそういった視点で見直すと、とても楽しいです。
空高く舞い上がる
まるで未来の滑走路のように、空中に伸びる切り取り線。ただ、実際のハサミは、切れる場所がなくて、空を切ってしまった。