精巧なジオラマやコマ撮りアニメーションなどの作品を発表し、SNSやメディアで高い評価を受けているMOZUさんの手がける作品群のひとつに「トリックアート」があります。
「だまし絵」とも呼ばれるアートの一分野ですが、MOZUさんのトリックアート作品は、学校で使うノートに不思議な立体感を持たせた方向性がユニークです。
「MOZU トリックラクガキアート集」では、MOZUさんの「トリックアート」(だまし絵)55点を収録した作品集。2018年初頭、目標金額の6倍に及ぶ支援を得たクラウドファンディングプロジェクト「NOUTO」に収録した作品をはじめ、本書のために描き下ろした作品も多数収録しています。
本記事では収録作品の一つ「矢印」を紹介します。
ノート取るときにこうしたい。
板書をする際に、矢印が増えて汚くなるのは嫌。
そんなときは、そう!文字の上を通せばいいんです。
MOZU Trick Rakugaki 16「矢印」
黒板の内容をノートに書き写すのがうまくいかず、矢印の描く場所がなかったときに、上を通せたらな、と思ったのをそのまま作品にしました。これまでの作品の中でもかなり小規模なトリックラクガキですが、このようにノートの一部がさりげなく立体になっているのも、面白いなと思います。
悩むカメ
目の前に低い柵。ただ、カメにとっては大きな壁。柵を越えて、引っかかったときのことを考えると、二の足を踏んでしまう。