精巧なジオラマやコマ撮りアニメーションなどの作品を発表し、SNSやメディアで高い評価を受けているMOZUさんの手がける作品群のひとつに「トリックアート」があります。
「だまし絵」とも呼ばれるアートの一分野ですが、MOZUさんのトリックアート作品は、学校で使うノートに不思議な立体感を持たせた方向性がユニークです。
「MOZU トリックラクガキアート集」では、MOZUさんの「トリックアート」(だまし絵)55点を収録した作品集。2018年初頭、目標金額の6倍に及ぶ支援を得たクラウドファンディングプロジェクト「NOUTO」に収録した作品をはじめ、本書のために描き下ろした作品も多数収録しています。
本記事では収録作品の一つ「浮遊するコイン」を紹介します。
あれ、気がついたらお釣りが浮いている!?
買い物に行ってノートの上に投げ出しておいた小銭。
うとうとしながら見ると、うん、浮いてるね。
寝ぼけてるのかな?
MOZU Trick Rakugaki 09「浮遊するコイン」
見る人が参加して楽しむために作った最初の作品です。コインは本物で影だけ描いています。参加しやすさを考慮して、誰もが持っていて、薄く、サイズが同じものとしてコインを題材にしました。穴のあいた5円玉を混ぜるなど、バリエーションを増やしたこともあり、見応えのある作品になりました。
コインで移動する民族
浮き上がったコインを乗り物に、移動する人。ちなみに、影の上に置くのはコインでなくても、サイズが近くて薄いものであれば何でも浮いているように見える。自分の好きなアイテムで工夫してほしい。
なお本書では「浮遊するコイン」を例に、影の描き方も解説しています。