本連載は、鮮やかな色彩と独自に作り込まれた世界観で人気のイラストレーター・藤ちょこさんがキャラクター造形や描き方を解説したメイキング・ブック『美しい幻想世界とキャラクターを描く』から、アジアンファンタジー世界を描いた作品の制作プロセスを追いながら、藤ちょこさんのクリエイティビティの秘密をご紹介しています。
第4回は、キャラクターの世界観の輪郭を作る線画のテクニックを紹介します。
キャラ線画
❶顔周り
ラフが完成したら、まずは顔周りから描いていきます。目は外周だけでなく、瞳の中の要素もある程度描き、上まつ毛は太い一本の線ではなく細かい線を重ね、少し隙間ができるように描いておきます。
線画に使うのは[鉛筆5混合]。『CLIP STUDIO ASSETS』からダウンロードしたユーザー制作のブラシ(https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1640278)です。サイズはおもに3.0~10.0の間。
❷胴体
胴体部分は改めて詳細な下描きをし、それを薄く表示させながら線画を描きます。「顔」や「胴体」など、領域ごとに線画レイヤーを分けておくとあとで修正しやすくなります。
❸髪
つむじの位置を決め、毛先へ流れるように描いていきます。頭の素体のラインより少し大きめに髪のラインを取るとバランスよく描けます。
❹モチーフ
お供や提灯、刀などの線画も描いていきます。それを終えたら、線画のはみ出しなどを[消しゴム]ツールで消して整えます。
POINT─────
体幹をぶらさずに描く
体の中心に一本ガイドラインを引いておくと、体幹をぶらさずに描きやすくなります。
POINT─────
線画にメリハリを出す
ブラシサイズの変更や線の重ね描きによって強弱を出し、メリハリのある線画にしています。
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