【BOOKS REVIEW】『見えない蝶をさがして』『おしらさま』など、イラストレーション編集部オススメの本


『絵本の冒険 「絵」と「ことば」で楽しむ』

小野明 編
(フィルムアート社)1,700 円+ 税/デザイン:戸塚泰雄(nu) イラストレーション:花松あゆみ

絵本って何? その疑問にあらゆる角度から答えてくれる、日常的に絵本に触れる人もそうでない人もぜひ読みたい“冒険の書”。立場は違えど絵本を愛する人々から語られる言葉は、発見の宝庫だ。絵本という存在や長く読み継がれるものの魅力について詳しく知ると共に、この瞬間にも新たな表現の可能性が生まれていることに気付く。同時代に生き、ここで紹介される絵本を読むことが出来る至福を噛み締めたい。
『絵本の冒険 「絵」と「ことば」で楽しむ』


『見えない蝶をさがして』

いせひでこ 著
(平凡社)1,600 円+ 税/装幀:いせひでこ+ 石澤由美

いせひでこさんによる新作は、2009年から月刊俳句誌『岳(たけ)』のために描き続けた表紙画に新たなタブローやスケッチを加え、長短さまざまな言葉を添えることで生まれた。絵と言葉が呼応し合う慈しみ深い20の物語には、日常とひとときの夢が行き交うような心地よさがある。今までに発表された著作にも通ずる世界があるので、併せて読むことでさらに贅沢な読書体験となるに違いない。
『見えない蝶をさがして』


『おしらさま』

柳田国男 原作
京極夏彦 文 伊野孝行 絵
(汐文社)1,500 円+ 税/ブックデザイン:椎名麻美

闇の中ろうそくの光に照らし出される男女一対の神体を目にしたが最後、一瞬で“おしらさま”の世界に引きこまれる。京極夏彦さんの滔滔とした語りと伊野孝行さんの雄弁な絵によって描き出された、馬と娘の婚姻を巡る由来譚から不可思議な伝承。現代に、“おしらさま”の姿がありありと浮かび上がった。中野真典さんによる『おいぬさま』から始まった第2期「えほん遠野物語」シリーズ、待望の2冊目。
『おしらさま』



イラストレーション No.219


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