香川久×馬越嘉彦 バトルヒロイン作画&デザインテクニック
第5回

キャラクターの描き方 基本テクニック ポージングで表現する「バトルヒロインらしさ」

香川久×馬越嘉彦 バトルヒロイン作画&デザインテクニック」では、「戦う女性キャラクター」(バトルヒロイン)を切り口として、キャラクターデザインの方法論を解説しています。

著者の香川氏と馬越氏は1990年代より活躍しているアニメーター。様々な作品に作画監督や原画として参加しています。とりわけテレビ朝日系で毎週日曜日に放映されている「プリキュア」シリーズには両氏が共通して作画に関わっており、その内容はまさに「戦うヒロイン」を描いた作品群です。

本書では、前後編からなる「バトルヒロイン」のオリジナルストーリーをもとに、それぞれの作品に登場するキャラクターをデザインするうえで留意すべきポイントを中心に解説。キャラクター自身の設定や性格、表情やポーズの付け方、モチーフに合わせたコスチュームのディテールから描写のちょっとしたコツにいたるまで、愛されるキャラクターをデザインするためのノウハウを伝えています。

本記事では、「キャラクターの描き方 基本テクニック」より、「ポージング」に関する頁を紹介します。

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ポージングは誇張する

バトルヒロインキャラクターのプロポーションが決まれば、さらにポーズまで考えましょう。ちょっとした仕草で性格を表したり、動くポーズを描く際の注意しておくポイントなどを紹介します。

キャラクターに合うポージング

立ち方ひとつで、キャラクターの性格も表現できます。片足で立つスマートで繊細なキャラ、両足をしっかり踏ん張って立つ力強いキャラ、似たような位置づけのキャラでも、腕の動作で元気が取り柄の天然キャラにみえるなど、それぞれの性格を絵のなかで表現することが大切です。(香川、馬越)

 

誇張したしぐさで女性らしさを

手の動作や動きで女性らしさを表現することもありますが、多少誇張した表現でみせるのも大事です。俗にいうサル手など、現実ではしないようなポーズでも、女性らしさを表現するために使用します。(香川、馬越)

さまざまなポージング

肩と鎖骨、胸、腰に補助線を引いて、この線を基準にどちらの足が前に出ているか、わかるように描いていきます。(香川)

歩いているポーズですが、肩の傾きと腰の傾きを逆にして揺らぎをいれています。
頭身が低いデフォルメ的なキャラクターは、ゴムのような関節で描きます。輪郭の曲線に柔らかみをあたえ、コミカルな動作やかわいらしい表現にします。

Point
腰のラインに気をつけて位置を決める

リアルタイプより腰の位置を高めにしてくびれを強調し、足の長さ、特に膝下を長めにすると、バトルヒロインとしてアクションポーズに効果が出るデザインになります。

足を長くして腕まで長くしてしまうと、違和感が出てしまいまうので、腕は長くしない。足も膝下だけが、長くなりすぎないように注意。(香川)

コントラポストを考える

立ちポーズの場合、片足に体重をかけ体の中心線をずらし、肩と骨盤の傾きが相対し、背中がS字を描くような流れを作ることで、女性らしいプロポーションになります。(香川)

 


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香川久×馬越嘉彦 バトルヒロイン作画&デザインテクニック

著者プロフィール

香川 久&馬越 嘉彦

香川 久(かがわ・ひさし)

大阪美術専門学校出身。卒業後はムッシュオニオンに入社。スタジオコクピットに移籍後、『美少女戦士セーラームーン』や『少女革命ウテナ』、『フレッシュプリキュア!』『ソウルイーター』などの作画監督・キャラクターデザインを担当する。近年では『タイガーマスクW』のキャラクターデザインを手掛けるなど、活躍の幅を広げている。

 

馬越 嘉彦(うまこし・よしひこ)

東京アニメーター学院出身。ムッシュオニオンに入社。スタジオコクピットに移籍後、『スーパービックリマン』で初の作画を担当。1994年OVA『グラップラー刃牙』で初のキャラクターデザインを担当。『ハートキャッチプリキュア!』で、第10回東京アニメアワード個人部門キャラクターデザイン賞を受賞。


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