2024年3月23日（土）～9月9日（日）平山郁夫シルクロード美術館

平山郁夫シルクロード美術館(山梨県北杜市）にて、「開館20周年記念 山梨放送開局70周年 平山郁夫 －仏教伝来と旅の軌跡」が開催される。会期は、2024年3月23日（土）～9月9日（日） 。

今年で開館20周年を迎える平山郁夫シルクロード美術館は、開館を記念して「平山郁夫 ―仏教伝来と旅の軌跡」と題し、平山郁夫氏の画業の起点となった《仏教伝来》（1959年）やその翌年に発表した《天山南路 夜》（1960年 いずれも佐久市立近代美術館所蔵、《天山南路 夜》は5月9日より展示予定）などの初期作、釈迦の生涯を描いた「仏伝シリーズ」や、日本文化の源流を求めて旅したシルクロード各地を題材とした作品や制作に関連する資料あわせて100点を展示する。
佐久市立近代美術館、平山郁夫美術館の特別協力のもと、若き日の平山郁夫の創作を振り返りながら、多彩な平山郁夫氏の絵画世界を4つの章に筋立て紹介する。

また、開館20周年を記念した開館20周年式典や、地元北杜高校ギター部のギャラリーコンサート、NHK 「新シルクロード」統括プロデューサーの井上隆史氏と当館理事長・平山廉氏によるトークイベント、北杜市在住のヴァイオリニスト劉薇（リュウ ウェイ）「劉薇ヴァイオリン コンサート」なども開催される予定。

＜展覧会概要＞

「開館20周年記念 山梨放送開局70周年 平山郁夫 ―仏教伝来と旅の軌跡」

会期：2024年3月23日（土）～9月9日（日）※5月9日から一部展示替え
会場：平山郁夫シルクロード美術館 （1階：第2・3・5展示室、2階：第6展示室）
住所：山梨県北杜市長坂町小荒間2000-6
TEL：0551-32-0225
休館日：会期中無休
開場時間：10:00～17:00（入館は閉館の30分前まで）
入館料：一般1,200円、高大生800円、小中学生無料
主催：公益財団法人平山郁夫シルクロード美術館 山梨日日新聞社・山梨放送
特別協力：佐久市立近代美術館、平山郁夫美術館、株式会社早野組
後援：山梨県、山梨県教育委員会、北杜市、北杜市教育委員会、朝日新聞甲府総局、読売新聞甲府総局、信濃毎日新聞社、八ヶ岳ジャーナル、テレビ山梨、エフエム富士、エフエム八ヶ岳
公式HP：https://clk.nxlk.jp/m/OlCbPjvaE

＜見どころ＞

１）平山郁夫氏が画壇デビューを飾った《仏教伝来》と20代終わりから30代にかけての画家の苦悩や、創作への情熱が刻まれた習作や未公開のスケッチを紹介。

２）5月9日から展示替えを行い、《仏教伝来》（1959年）発表の翌年に院展へ出品した《天山南路 夜》（1960年）を共に展示。2階の大展示室は平山郁夫氏の終生のテーマとなる玄奘三蔵の旅路を描いた最初期の大作を並べて見れる貴重な場となる。また1階に展示される《求法高僧東帰図》も《仏教伝来》の発表から5年を経て、同じ題材を取り上げた作品だが、その表現は全く異なり、背景は鬱蒼とした深い森から、金色の空間へと変貌を遂げている。

３）本展は、平山郁夫氏の生涯とその足跡を、大作のほか下図や習作、そしてスケッチブックや自宅に残された豊富な資料でたどる複層的な展示となっている。展示の後半では、平山郁夫氏が描いた日本の風景や花鳥などの連作や大作も紹介。シルクロードを旅し、文化財保護活動に従事してきた画家として知られる平山郁夫氏が、時折描く日本の山河や生き物は、清冽なみずみずしさにあふれ、砂漠や遺跡を描きつづけた画家のもう一つの顔を見るような新鮮さがある。

＜関連イベント＞

開館20周年式典
日程：2024年3月23日（土）
開式：13:30～

北杜高校ギター部 ギャラリーコンサート
日程：2024年3月24日（日）
開演：1回目：11:00　2回目：13:30
入場料：無料 全席自由、開演の30分前に開場
※受付にてコンサート参加の旨お伝えください。10:00～14:30まで無料で入館可。
※能登半島地震チャリティー企画、会場にて義援金募金を実施

開館20周年記念イベント トーク＆ミニコンサート
日程：2024年6月15日（土）

［内容］
1）13:30～15:00 「平山郁夫を語る」
井上隆史氏（NHK 「新シルクロード」統括プロデューサー）と当館理事長・平山廉氏（平山郁夫長男、古生物学者、早稲田大学教授）が在りし日の平山郁夫氏について語る。

2）15:30～16:30 「劉薇（リュウ ウェイ）ヴァイオリン コンサート」
中国甘粛省（蘭州）出身、北杜市在住のヴァイオリニスト劉薇氏が、シルクロードへの想いを奏でる。
※会場はいずれも2階、展示室6、入場料無料 ただし、入館券が必要
※全席自由（先着100名）

学芸員によるみどころ解説
日程：2024年4月20日（土）、5月18日（土）
時間：14:00～

＜平山郁夫プロフィール＞

日本画家。1959年「仏教伝来」で画壇デビューを飾り、その後、シルクロードや仏教、日本の風景などを題材にした数々の作品を世に送り出し、戦後日本、昭和・平成の日本を代表する画家として活躍した。少年時代の被爆体験により、作品に平和への願いを込め、創作活動とともに、世界各地の文化遺産を戦火や災害から守り、後世に伝えるため、文化財保存活動に身を投じ、その活動は国内外でも高く評価されている。

＜略歴＞

1930年、広島県瀬戸田町（現尾道市）生まれ。1952年東京美術学校（現 東京芸術大学）日本画科卒業。同校助手となる。翌年第38回院展で初入選。1959年《仏教伝来》を発表。1964年日本美術院同人となる。法隆寺金堂壁画、高松塚古墳壁画の模写などにもたずさわる。1973年（昭和48）東京芸術大学教授、1989年（平成11）から同大学学長を2期務めた。玄奘三蔵の足跡を訪ね、日本文化の源流を求め、中央アジア、インド、中央アジア、中国などシルクロード各地での取材旅行を数多く行い、文化財保護活動にも尽力した。1998年文化勲章受章。ユネスコ親善大使、東京国立博物館特任館長、日本美術院理事長などを歴任した。2009年、79歳で永眠。