「初心者のためのCLIP STUDIO PAINT PRO 疑問解決集」は、これからデジタルでのイラスト制作に挑戦してみたい、または挑戦しはじめたばかりという方に向けて、特に初めての方がつまづいてしまいがちなポイントをQ&A形式で107の項目に分けて解説している本です。本記事では、CLIP STUDIO PAINT PROを始める前に、必要な道具であるタブレットの選び方を解説します。
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ペンタブの種類や特徴を知って自分の目的に合ったものを選ぼう
デジタルで絵を描くには、PC以外にペンタブレットとペンタブ用のペンが必要です(ペンはペンタブレットに同梱されています)。ペンタブレットは大きく分けて『板タブレット』と、『液晶タブレット』があります。どちらもメリット、デメリットがありますので、自分の環境にあったものを用意しましょう。
板タブレット
通称「板タブ」。タブレットそのものには表示機能がないので、手元ではなくディスプレイを見ながら絵を描きます。価格はさまざまですが、現在ではだいぶ安価なものもあり、趣味用としてはこちらがオススメです。
メリット
●自分の手や影が邪魔にならない
●設定が簡単
●液晶タブレットよりも価格が安い傾向
デメリット
●描いている手元を見ないので違和感を感じる
●慣れるまで時間がかかることがある
板タブを使いやすくする工夫のひとつに、「本体に紙を貼る」という方法があります。紙の抵抗が発生し滑らず描けるため、愛用している人は意外に多いです。一度試してみるといいでしょう。
液晶タブレット
通称「液タブ」。板タブとの最大の違いは、本体がディスプレイになっていて、直接描きこめるという点です。ペン先の軌道を見ながら描けるので、紙での作画に慣れている人が移行しやすいです。
メリット
● 紙に描く感覚で作業できる
● 慣れるまでの時間がほとんどいらない
● タッチ機能付きの製品もあり、作業効率アップ
デメリット
● 価格が高い
● 種類によっては目が疲れやすい
● 接続や設定が難しく、重いので持ち運びも不便
タブレットPC
タッチ操作ができるタブレットPCがたくさん登場しています。このタブレットPCをペンタブとして使い、絵を描くことは可能です。しかし、タブレットPCの中には筆圧感知機能がないものもあり、その場合は線の強弱を表すのが難しいです。お絵描きをしっかりと楽しむには、筆圧感知に対応したタブレットPCが必須です。
メリット
● タブレットPCをそのまま使えるので、新たにペンタブを買う必要がない
デメリット
● 筆圧感知機能がない場合、本格的なお絵描きには向かない
POINT 判断材料はほかにもある!
大きさ
ペンタブ本体が大きい(入力範囲が広い)と作業がしやすくなります。その分、場所を取ってしまうので自分のPCデスク回りの環境に合わせて選びましょう。
筆圧レベル
筆圧レベルが高いほど、微妙な筆圧の強弱を読み取ってくれます。より紙で描いているような感覚にこだわるのであれば、筆圧レベルの高い製品を選びましょう。
特典
ペンタブによっては、購入者特典としてソフトなどをもらえるものもあります。性能などにとくにこだわりがなければ、お得感で選ぶのもいいでしょう。
<玄光社の本>