「スマホで成功!売れる商品写真撮影講座」は、きれいな商品写真を撮影するためのノウハウをまとめた本です。プロ並みの写真を撮るためには、高度なテクニックや、高価な機材が必要だと思いがちです。しかし、この本で久門易さんが使うカメラは、スマホです。スマホでもちょっとしたコツとセンスがあれば、きれいな写真が撮れるといいます。
本記事では、Part2 「売れる商品写真はこうして撮る」より、食品をおいしそうに撮るためのコツをお届けします。
手作り弁当を撮影
手作り弁当を撮影しますが、撮り方のポイントは、ほとんど全ての料理に共通します。
1.下地を選ぶ
2.トリミング
3.光は「逆光」
4.演出
この4つでプロのように写すことができます。
GOOD
まずは下地を赤い色紙にしてみました。さらにスマホを少し離し、ズームを使って大きく写すことで、形をキレイに写しています。これだけでもNG写真と比べるとかなりよく撮れています。
NG
なんとなく撮るとこんな感じになる、悪い見本です。下地、トリミング、光、演出、4つの要素全てで失敗しています。せめてレジ袋の上でなければまだよいはずです。ただし、自分のメモとしてなら、これでも十分役に立ちます。
Good写真をさらにズームでトリミングしてみました。器の四隅が画面からはみ出るくらいの方が、食材を大きく見せられ、ボリューム感も伝わります。
今度は下地を青(寒色)にしてみましたが、ちょっと食欲がそがれる感じがします。食品の背景の色は、暖色(赤っぽい色)を基本と考えましょう。
追加テクニック1:「逆光」で撮る
料理を「逆光」で撮影すると、それだけでプロっぽく写ります。卓上ライトや撮影用の照明機材を使ってもよいですが、窓際の光で撮影するのがもっとも手軽です。料理の向こう側に窓があって、光が奥から当たっている状態で撮影します。
室内の天井にある蛍光灯で撮影しています。下地は白い布にしました。陰影は強くありません。蛍光灯の数が多い事務所などで撮影すると、この写真よりもさらに影は弱く、ソフトな印象になります。
天井の蛍光灯を消してスマホと反対の側から光を当てました。これが「逆光」です。ほどよい陰影があり、食材の一つ一つが立体的に見えます。逆光にするだけで、おいしそうな印象になります。
追加テクニック2:食事のシーンを演出する
おいしさを表現するための4つめの要素、演出をやってみます。実際の食卓をイメージできるように、別の食材や箸を置いたり、食材を持ち上げたりすることで、おいしさを想像させることができます。
箸やライスロールが画面に写ると食卓の雰囲気が伝わり、さらにおいしそうになります。
唐揚げを持ち上げました。三脚やレリーズを使うと、お箸で持ち上げている様子も、一人で撮影できます。これから食べるような演出によって、さらに味覚が連想されやすくなります。
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