キャラクターデザインのための髪作画
第9回

髪型の描き方「ミディアム・ハーフアップ」を描こう

キャラクターイラストにおけるヘアスタイルは、その人物の個性を印象付ける重要な要素です。描ける髪型のレパートリーが増えれば、キャラクター表現の幅が拡がります。

キャラクターデザインのための髪作画」では、イラストレーターの夏目レモンさん、ネコサンさん、maruさん、葉月ナツさんによるヘアスタイルの作例を多数収録。アタリからラフ、線画、着色のほか、メインに解説したヘアスタイルのアレンジ例も3パターン用意しています。監修はヘアメイクアップアーティストのAKIさん。

本記事では Part3「ヘアレシピ:結び方」より、「ミディアム・ハーフアップ」の描き方を紹介します。

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キャラクターデザインのための髪作画

ミディアム・ハーフアップ

カジュアルエレガンスなお団子ハーフアップ
ミディアムヘアの長さの髪にウェーブをかけ、オーバーをまとめてハーフアップに。結んだ毛先はミドルポジションでお団子にまとめ、前髪はオールバックにして、少しだけ後れ毛を垂らします。

POINT 毛先にひと工夫する
通常ハーフアップで結んだ毛先は見えないように隠す。ただし、お団子の場合はあえて毛先を見せることで、こなれた印象に。トップとサイド、バックの毛流れを少し垂れさせることでほどよいルーズ感に。

アタリ
ヘアスタイルに合わせて構図を決める。お団子と結んだ毛先の動きを見せるように、顔に角度をつける。

ラフ
アタリをもとにラフを描く。耳上からオーバーの髪をまとめるときに、アンダーとの毛量のバランスを意識する。

線画
ラフをもとにアウトラインをとる。髪型の構造やセクションを理解して、パーツを分けていく。

線画完成
体よりも細いペンで、髪の毛流れを描き込む。オーバーの毛流れは、ゆるっとした曲線になるように描く。

下塗り
線画にレイヤーを重ね、髪の範囲内を塗りつぶして下塗りをする。髪の色を決めてから、ほかの色を合わせる。

ハイライトを入れる
光源を右上に設定。スクリーンのエアブラシを頭より大きなサイズにして、広く薄いハイライトを入れる。

影を置く
毛流れに沿って影を描き込む。編み目の毛が食い込んでいる内側に向かって影が濃くなるようにする。

着色完成
ベースより暗い色のブラシを、2つ前の手順と同様に髪の毛先のほうに置く。後れ毛を足す。


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