羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ 動きのある人物スケッチ集 ヒロインキャラクター編
第2回

「スーパーヒロイン」でも柔らかなラインを意識して

イラストや漫画で人間のキャラクターを表現する際には、人体がどのように動くのか、動かせるのか、その構造を理解することが重要です。不自然さのない、説得力のある動きの描写を練習するにあたっては、写真や映像を見たり、ポーズ集や3Dモデルソフトを活用するなど様々な方法が模索されています。

羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ 動きのある人物スケッチ集 ヒロインキャラクター編」は、特にファンタジーやSFの世界観で活躍する女性キャラクターをメインテーマに据えたポーズ集。ジャンプや着地、素手や武器での戦闘アクションをはじめ、セクシーポーズや日常生活で見せる様々な瞬間のポーズまで、多様なシーンを想定したポーズを約400点収録。著者は1984年からアニメーターとして活躍している羽山淳一さん。

本記事では、Chapter2「ヒロインアクションポーズ」より、ヒロインのいろいろな決めポーズ作例を紹介します。

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羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ ヒロインキャラクター編

ヒロイン決めポーズ

ヒロインの決めポーズや立ちポーズをいろいろ描いてみました。

着地ポーズ。こういった特殊で複雑なポーズは想像で描かずに写真などを参考にして、何度も練習することをおすすめします。

アメコミヒロインのアクションポーズを参考に。スーパーヒロインとはいえ女性なので、筋肉でゴツゴツさせず、常にやわらかさを意識しましょう。

アメコミヒロイン風の立ちポーズ。筋肉質の女性だったとしても、女性らしいラインを意識して描きましょう。頭の大きさに比べ、それぞれのパーツがどれくらいの比率なのか、補助線を描いて確認しながら描くと、バランスがとりやすいでしょう。

決めポーズは縮こまったポーズにならないように、のびやかでしなやかに描くということを心掛けていますが、これはあまりうまくいきませんでした。体の厚みは厚すぎず、薄すぎずを意識してください。

少女キャラの立ちポーズ。微妙な腰のねじれが難しい。

体の向きが自然に見えるように、どちらの腕で剣を持って、どちらに体を向けるかなど、よく考えて描きましょう。

少しとぼけた決めポーズですが、片足立ちなので、重心のバランスに気をつけましょう。


羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ ヒロインキャラクター編

著者プロフィール

羽山 淳一

(はやま・じゅんいち)
アニメーター、キャラクターデザイナー。

1965年、長野県出身。
高校卒業後ムッシュ・オニオン・プロダクションに入社。
『Gu-Guガンモ』(1984年)で動画デビュー。
『は~いステップジュン』(1985年)で原画デビュー。
『北斗の拳』(1987年)で作画監督デビュー。
『BE-BOP HIGHSCHOOL』(1989年)でキャラクターデザイン、デビュー。
1990年フリーランスとして独立。

書籍(玄光社):
アニメキャラクターの作画&デザインテクニック
羽山淳一 ブラッシュワーク
羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ

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