キャラクターを彩る 小物の描き方
第1回

イラストレーター必見 キャラの印象を決定づける「小物」描き方のコツとは?

キャラクター表現において、そのキャラクターが身につける装飾品は、キャラクターの性質や個性を表現する重要な要素です。物語の中でキャラクターが活躍する際に、読者や視聴者がそのキャラクターを識別する際のトレードマークであり、それは単なる装飾品の枠を超えた、キャラクターが持つアイデンティティの一部とさえいえるでしょう。

イラストレーター・24氏が手がける「キャラクターを彩る 小物の描き方」では、帽子や眼鏡、ネックレス、腕時計、ベルト、靴、文房具など、キャラクターが身につける「小物」の様々なバリエーションを例示。小物単体だけでなく、キャラクターに着せた着用例も提案しており、小物自体の描き方に加えて、キャラクターのファッションを考えるアイデア出しにも使える一冊となっています。

本記事では「FACE」の章より、「ハット」の頁を抜粋して紹介します。

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キャラクターを彩る 小物の描き方

ファッションにおいてハットは、全方位につばのある帽子のことを言います。ハットで大人っぽさやセクシーな雰囲気が演出できます。

ソフトハット
中折れ帽とも呼ばれます。男女ともに併用でき、カジュアルにも正装にも合わせられます。素材はフェルト状で硬め。クラウンの下部にリボンが巻きつけられている物が多いです。

 

真上
中央に大きく凹んでいるのが特徴です。前つばの方が面積は広めです。

 

真横
つばのソリを尻上がりを意識します。ソリは裏地が少し見えるように描くと、より立体感が出ます。

 

真後ろ
トップクラウンの凹みは、中に頭が入ることをイメージして深くし過ぎないようにしましょう。

 

つば広ハット
ソフトハットよりもつばが広いのが特徴的です。大きなシルエットで存在感と、大人っぽさを演出できます。

 

カンカン帽
トップクラウンとつばが平らな帽子。麦わら帽子の素材を使うのが主流。モダンな雰囲気を与えます。

 

チューリップハット
チューリップの花弁を逆さにしたような形のカジュアルな帽子。やわらか生地を表現します。そのためにはランダムなシワの歪みを意識しましょう。デニムの生地の質感は素材を貼って表現しています。

 

着用例

ソフトハットの着こなし
フォーマルな雰囲気を演出。大人びた印象を与えます。

 

カンカン帽の着こなし
スッキリした服装や髪型と合わせて、夏らしいコーディネートにしてみました。

 

つば広ハットの着こなし(全身)
広いつばを持つ帽子は、カジュアルさの中に優雅さや落ち着きを加えられます。足元にも計らいを。例えばジャケットを羽織った場合は、コーディネートでフォーマルな革靴を履かせても似合います。

耳かけ
帽子のつばは耳よりも上に位置します。髪を耳にかけるとセクシーな印象になります。

 


キャラクターを彩る 小物の描き方

著者プロフィール

24(にじゅうよん)


徳島県出身、東京都在住のイラストレーター。
書籍の装画や挿絵などを執筆。
HP:http://24phage.tumblr.com/
twitter:https://twitter.com/24unk

 

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