精巧なジオラマやコマ撮りアニメーションなどの作品を発表し、SNSやメディアで高い評価を受けているMOZUさんの手がける作品群のひとつに「トリックアート」があります。
「だまし絵」とも呼ばれるアートの一分野ですが、MOZUさんのトリックアート作品は、学校で使うノートに不思議な立体感を持たせた方向性がユニークです。
「MOZU トリックラクガキアート集」では、MOZUさんの「トリックアート」(だまし絵)55点を収録した作品集。2018年初頭、目標金額の6倍に及ぶ支援を得たクラウドファンディングプロジェクト「NOUTO」に収録した作品をはじめ、本書のために描き下ろした作品も多数収録しています。
本記事では収録作品の一つ「アブダクション」を紹介します。
未確認飛行物体ノートに飛来。
どうして吸い上げるのか。「を」に何の用があるのか。
異星人の考えることは意味不明。
MOZU Trick Rakugaki 34「アブダクション」
この作品が一番好きかもしれません。もともと、宇宙や宇宙人といったテーマに興味があって、UFOが文字を吸い込んでいるというアイデアを思いついたとき、絶対に面白くなると確信しました。
最初にUFOを描き、それにあった文章を小説風に入れました。文字が回転しながら吸い込まれていくように見せるのもポイントです。
マザーシップへの帰還
吸い込んだ文字はどこへ送られるのか。その答えは、マザーシップ。赤く光る母船はすぐそこまで迎えに来ている。ネズミはUFOも怖いが、ネコも怖い。