私たちがネットショッピングをするとき、購入の決め手になる要素のひとつが「写真」です。商品の詳細や使用イメージなど、想像していた通りの商品かどうかをある程度知りたいときは、百の言葉よりも一枚の写真の方が説得力を持つこともあるでしょう。
「ネットショップ初心者でも売れる商品写真の基礎知識とつくり方」では、ECショップにおいて効果的な写真の性質や撮影時の留意点をカテゴリごとに紹介。商品撮影をカメラマンに依頼する際のディレクションについても触れつつ、SNS戦略、カートシステムにいたるまで、ECショップ内の画像にまつわるあらゆるテーマを網羅し解説しています。
本記事ではChapter4「商品別に必要な写真と撮り方」より、バッグを例とした撮影のセッティングを解説します。
中身を入れて形をきれいに見せる
バッグはさまざまな形があり、その撮り方も多種多様ですが、共通しているのは「形をきれいに見せる」ことと「使用感がイメージできる」ことです。
機能性も大事な要素なので、内部の構造や素材についての説明的な写真があれば、購入までの不安を解消することができます。
柔らかい素材のバッグは、そのままの状態だと形が整っておらず貧相に見えてしまいます。また、自立しづらかったり、バッグの上部が折れてしまったり、きれいな形には程遠くなってしまいます。
形を整えるためには、バッグの中に「アンコ」といわれる詰め物をします。
「アンコ」は布や紙などの柔らかいものがベターです。小さな小物入れ程度のものでしたらキッチンペーパーでOKです(ティッシュは小さな繊維が付きやすいのでオススメしません)。
詰めすぎても形が崩れてしまうので、バランスを見ながら調整してください。なお、持ち手が自立しない場合はテグス(釣り糸)で吊ったり、針金で型をつくったりして整形します。
持ち手が長い場合は、あえて持ち手を外して撮影してもOKです。その場合は長さがわかるようにバッグと一緒に撮影してください。
使用感がイメージできるように
使用感が一番イメージしやすいのは、モデルが実際に使用している様子を撮影することです。モデルとの比較で大きさや持ったときの形もわかりやすくなるので、できるだけ撮影しておきたいものです。
また、先ほどの「形をきれいに見せる」で触れた内容は、「使用感」という点でも大事です。なぜ持ち手を立たせるかというと「手で持った様子」をイメージさせたいからです。
ッグによって持ち手の形状や長さは変わるので、実際に手で持つ部分を想定して、最適な位置を探してみてください。
機能性のわかる説明写真を入れる
バッグで必要な説明写真は、まず形がわかることです。こちらに関しては「形をきれいに見せる」で触れたような写真が必要ですが、プラスして、さまざまな角度から撮影しておきましょう。
他にも機能性に関する写真もあるとよいでしょう。たとえば「たっぷりの収納力」がセールスポイントの場合なら、中身の構造がわかるような写真です。
「撥水性の高いバッグ」であれば、水をはじく様子を撮影するといったように、言葉だけでなく写真があると説得力が増します。
顧客にとっても、機能性に関する内容は気になるポイントで、問い合わせにつながりやすいので、あらかじめわかりやすく提示しておきたいものです。