美容師のためのサロンモデル撮影テクニック
第2回

作品撮りをする美容師必見!美容室に入る光を活かしてモデルを撮る!

HAIR & MAKE UP / TOMOTAKA SAKAGARI, MODEL / CHIHIRO ISHIDA

広告などで、ヘアサロンの名前とともに掲出されるヘアスタイルのイメージ。そのモデルを担当する人たちのことを、一般に「サロンモデル」(サロモ)と呼びます。

サロンモデルは、ヘアサロンのイメージや美容師個人の世界観を表現するうえで最も重要な役割を担う存在です。モデルの写真撮影は美容師自身が行う場合からプロカメラマンが担当することまでさまざまですが、ほとんどのケースで重要なことは「意図した通りの表現ができているかどうか」でしょう。

美容師のためのサロンモデル撮影テクニック」では、サロンモデルを撮影する際に必要とされるテクニックを作例とともに紹介。地明かりの活用法など具体的な例から、知っておくと便利なちょっとしたコツを収録しており、美容師自身が撮影する場合にも参考にしやすい解説を掲載しています。

本記事では「SHEA」所属スタイリスト・坂狩トモタカさんのスタイリング例と、撮影の解説を抜粋して紹介します。

>この連載の他の記事はこちら
>前回の記事はこちら

美容師のためのサロンモデル撮影テクニック

撮影場所:セラート代々木
天気:晴れ
照明:自然光・クリップオンストロボ
カメラ:Canon EOS R6
レンズ:EF50mm F1.2L USM、EF85mm F1.4L IS USM、EF100mm F2.8 マクロ USM

HAIR & MAKE UP / TOMOTAKA SAKAGARI, MODEL / CHIHIRO ISHIDA
HAIR & MAKE UP / TOMOTAKA SAKAGARI, MODEL / CHIHIRO ISHIDA

mitsugu’s METHOD 撮影テクニック

カーテンを使って柔らかな光を作る
撮影を行ったスタジオセラート代々木には、大きな窓があり光がたっぷり入ります。カーテンを利用することで、その直射光を拡散し、明るさはありつつも柔らかく、光を全体に回していきます。

カーテンを開け、コントラストのある光を作る
窓から入る太陽光、そして、白い壁と明るい色の床を生かし、肌の質感が飛ばないギリギリの明るさで撮影を行っています。カーテンを開けると光が強くなり、コントラストがやや高くなります。

Editor’s note

すき間から撮るのが好き?
撮影の現場で佐藤さんの動きを見ていると、レフとして使っている白い板の間から覗くようにモデルさんにレンズを向けることがよくありました。こうして撮れた写真は白い板が顔に光を反射させているので肌の質感もきれいに出ていました。

撮影の途中でも手直しをします
美容師さんは、撮影の合間にヘアやメイクを直すこともあります。ほんの少しの毛束感や向きで印象が変わることに驚きました。それを瞬時に判断する美容師さん、シャッターを切るのを止めるカメラマンのすごさがよくわかります。

化粧品もメイク道具もこんなに!
坂狩さんは、美容師として働きながら学校へ通い、メイクに関して学んだそうです。ご自身でセレクトした化粧品がズラリと並ぶメイク室は圧巻! スタイルに合わせてメイクでも微妙なニュアンスを表現していました。

坂狩さんの好みは広角レンズ
ご自身でもカメラで撮影をするという坂狩さんは広角レンズが好きとのこと。スマートフォンで何気なく撮影したこの一枚からも、広角レンズを使いこなしている感じが出ています。


美容師のためのサロンモデル撮影テクニック

関連記事