「自分なりのこだわりを持ち、納得いくまで作り込む」ことは模型を組み上げる醍醐味のひとつですが、近年においては、SNS上で「作った模型を見せる」ことによって、コミュニケーションツールとしての側面も持つようになりました。模型を作ることの意味が拡張されていく流れの中で、作った模型の実物を鑑賞しながら交流する動きも出てきています。その中の一つが「模型展示会」と呼ばれるイベントです。
「ホビージャパンエクストラ2019 Winter」では、模型を楽しむ人々の交流の場として日本各地で開催している「模型展示会」を特集。展示会の取材記事から、全国の展示会開催カレンダーも掲載しており、プロ・アマチュア問わず参加する模型展示会の盛り上がりを伝えています。
本記事では、2018年12月に開催された模型展示会「テングモデラーズ 第7回作品展『ロボモケイ』」の模様をダイジェストで紹介します。
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プロ&アマが本気で楽しんだ模型が見られる模型展示会
2012年より毎年開催されている模型展示会「テングモデラーズ作品展」は、各模型誌で活躍するプロモデラーや原型師、腕利きのアマチュアモデラーで構成されたモデラーグループによる模型展示会。
モデラーにはそれぞれ自分が得意とするジャンルがあったりするものですが、この展示会ではそういったジャンルで縛ることはせず、大枠のテーマを決めて、それに沿った作品を製作・展示し、模型の面白さを提案しているのが大きな特徴。各作品のクオリティの高さもさることながら、得意としているものとはかけ離れているテーマでどういう作品でどう勝負するのか、得意とするテーマであったとしても、だからこそどれだけのものが見せられるか…製作者がひねり出したアプローチ方法を作品を通して垣間見られるところもこの展示会の醍醐味といえます。
2018年12月22日、昨年と同じく池袋は養老乃瀧研修センターにて第7回目となる展示会が開催されました。テーマは「ロボモケイ」。
王道なテーマだからこそどういった見せかたをするのか気になるところでしたが、今回も唸る作品ばかりズラリ28点も用意された豪華展示内容となり、非常に盛況なイベントとして催されていました。
文/伊藤大介(ホビージャパンエクストラ編集部) 写真/大村祐里子
テングモデラーズ第7回展示会「ロボモケイ」 作品紹介(一部抜粋)
「そこにある壁」
「ラヴ・フォックス 09」
「腐敗輪廻」
「万緑叢中紅一点」
「Warlord Battle Titan」
「THE TWIN SNAKES」
「Devil of Iron」
「ロビー・ザ・ロボット 2018」
「Hey boys,What you doin’ uptown?」
「ロボットレストラン」
「Prima del la rivoluzione」
「Power Loader」
「伝説の巨神」
p.m.6:00~ 打ち上げ
あっという間に終了時刻の午後6時となり、イベントは盛況の中幕を閉じました。
イベント終了後は同じ会場内にお酒と料理が運ばれ打ち上げがスタート。作品製作者同士による作品を見ながらの懇親会が行われ大いに盛り上がっていました。
今回のテングモデラーズ展示会も見所の多い作品ばかりであっただけでなく、余裕のある展示方法や、入場料無料でありながらウェルカムドリンクサービスを実施するなど、わざわざ足を運んでいただいた方への配慮がなされていたところにも、非常に好感が持てるイベントといえました。
この懇親会の中では早くも次回のテーマが話し合われ、次回は「歌モケイ」という少々難しそうなものに決定!
どんな作品が展示されるのか、来年はぜひともご自身で足を運んでその目でご確認ください!