創作の中で「キャラクターの装い」や「天候」が変わることは、しばしばキャラクターの感情や状況、キャラクター同士の関係性や環境などの変化を表現する手段の一つとして使われます。特に「雨に降られてずぶ濡れになる」などは、同じキャラクターでありながらも、髪型や服装が変化することで、いつもとは違った雰囲気を出すことができることからよく使われる表現です。
「女の子の濡れ透け表現テクニック」では、水に濡れた肌や服の質感表現テクニックを中心として、5つのシーンにおける女性キャラクターの「濡れ感」描写を解説。顔や体の各パーツから服を着ているときの濡れ透け表現、水滴の質感や海辺など水のある景色の描き方まで、キャラクターの濡れ透け表現に必要な要素を網羅して説明しています。
現代では艶めくような色気のある男女を「水も滴る」と形容することもありますが、本書では特に女性キャラクターの濡れ透けに絞って表現する手法を紹介します。
本記事では第0章「濡れ透けの描き方 基礎編」より、水に濡れた背景の描写について紹介します。
濡れた背景表現
イラストで使う背景である、草木やアスファルトなどにも濡れ表現を使うことができ、背景においても濡れの表現は必要不可欠である。
アスファルト
地面などで使われ、雨を使うイラスト場合、用いられることが多い。雨により路面がぬれることで、街灯の光が反射し、濡れ表現を強める。
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コンクリート
水に濡れても吸収が早く、薄く伸びるだけで終わってしまうので、そのような表現が難しい。薄い影をつけることで水の伸びを演出する。
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金属
水をはじく性質を持っているため、水が付着しても金属が水をはじき、水滴はそこで留まるのだ。金属を濡らすときは無数の水滴を留まらせるイメージで、イラストを描くとよい。金属は光沢やツヤ感が必須の表現でもあるので、とても重要。
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草木
雨に打たれて葉っぱに水滴がつくようなイラストで、雨で濡れた葉っぱの濡れ感や水滴やたまった雫を意識して制作することで、リアルな草木を表現できる。梅雨や雨宿りの表現の際によく使う表現として重要である。
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ガラス
雨の日の教室や会社などのイラストで用いられる背景表現だが、無数の水滴がついていることで雨を表現。雨の強さによっては水滴に流れを作ると臨場感が出るイラスト表現になる。濡れ透け演出ではよく使う表現のため、身につけておきたい。
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