創作の中で「キャラクターの装い」や「天候」が変わることは、しばしばキャラクターの感情や状況、キャラクター同士の関係性や環境などの変化を表現する手段の一つとして使われます。特に「雨に降られてずぶ濡れになる」などは、同じキャラクターでありながらも、髪型や服装が変化することで、いつもとは違った雰囲気を出すことができることからよく使われる表現です。
「女の子の濡れ透け表現テクニック」では、水に濡れた肌や服の質感表現テクニックを中心として、5つのシーンにおける女性キャラクターの「濡れ感」描写を解説。顔や体の各パーツから服を着ているときの濡れ透け表現、水滴の質感や海辺など水のある景色の描き方まで、キャラクターの濡れ透け表現に必要な要素を網羅して説明しています。
現代では艶めくような色気のある男女を「水も滴る」と形容することもありますが、本書では特に女性キャラクターの濡れ透けに絞って表現する手法を紹介します。
本記事では第0章「濡れ透けの描き方 基礎編」より、服の濡れ度合いによる表現の違いについて説明しています。
着ている服の濡れ感・透け感はどう出すのか?
雨や水、汗など服が水分を含むと生地の薄い衣服は透ける。ここでは、素材別・種類別の濡れ感、透け感の度合いの違いや効果などを紹介する。
濡れ透けOFF
濡れ透けON
濡れ感・透け感の効果
1. 色気
服が濡れて、下着や肌が透けて見えることで大人の色気を演出することができる。
2. 背景
雨や海、プールなど水を含んだ背景演出で濡れ透け表現は有効に使うことができる。
3. 季節感
衣服の濡れ透けや水の表現を多く用いるので、必然的に夏を連想させる表現となる。
濡れ度合い
20%:小雨や汗などで若干衣服が濡れているくらいの濡れ感表現。
60%:雨や水を掛けられるなど、服の濡れ感がかなり伝わる表現となる。
100%:プールに飛び込むなどの水が滴り落ちる程のずぶ濡れの表現。
透け度合い
20%:下着や肌が透けるか透けないかくらいの微妙なラインの表現で使う。
60%:肌の色や下着の色などが判別できるくらいのハッキリわかる表現。
100%:衣服が肌に張りつき肌の色や下着の色味が強く出てしまっている表現。