アニメーターズ・スケッチ バトルキャラクター編
第8回

「剣と盾」の戦闘描写は盾の使い方に気をつける

イラストや漫画で人間のキャラクターを表現する際には、人体がどのように動くのか、動かせるのか、その構造を理解することが重要です。不自然さのない、説得力のある動きの描写を練習するにあたっては、写真や映像を見たり、ポーズ集や3Dモデルソフトを活用するなど様々な方法が模索されています。

羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ 動きのある人物スケッチ集 バトルキャラクター編」は、「戦う人物」をメインテーマとしたポーズ集です。素手での格闘を中心に、剣や銃、弓、槍、ヌンチャク、盾などバリエーション豊かなキャラクターのポーズを約400点収録。著者は1984年からアニメーターとして活躍している羽山淳一さん。

本記事では、Chapter3「武器アクションポーズ」より、「剣と盾」を持って戦う人のポーズを紹介します。

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羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ バトルキャラクター編

盾と剣を持ったポーズ

中世を舞台にした映画などに出てくる盾と剣を持ったさまざまなポーズ。特に盾の使い方を考えて描きましょう。

攻撃を受けている状態。反射的に攻撃を避けているポーズを意識しつつ、その後どういった攻撃をするかをイメージしながらポーズを考えます。

盾と剣を持った女性のポーズ。腰を大きくひねった状態で胸やお尻を強調しています。

盾をどう使うのかを考えて、持ち方や位置を考えましょう。

なるべく体が盾に隠れるように折りたたんで、剣を突き出し突進するイメージ。

盾でガードしながら攻撃するので、ただ盾を持っているというだけのものにならないように、どう体を隠すかを合理的に考えましょう。

横から見た状態では、体の流れがわかりやすいので、特に足の位置や上半身の筋肉を意識して描きましょう。盾の裏も見えているので、持っている手もきちんと描きましょう。

盾で防ぎながら剣で闘おうとしていると想定して、ポーズを考えていきます。盾を持つ手首の向きなど、合理的に考えていきましょう。


羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ バトルキャラクター編

著者プロフィール

羽山 淳一

(はやま・じゅんいち)
アニメーター、キャラクターデザイナー。

1965年、長野県出身。
高校卒業後ムッシュ・オニオン・プロダクションに入社。
『Gu-Guガンモ』(1984年)で動画デビュー。
『は~いステップジュン』(1985年)で原画デビュー。
『北斗の拳』(1987年)で作画監督デビュー。
『BE-BOP HIGHSCHOOL』(1989年)でキャラクターデザイン、デビュー。
1990年フリーランスとして独立。

書籍(玄光社):
アニメキャラクターの作画&デザインテクニック
羽山淳一 ブラッシュワーク
羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ

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