イラストや漫画で人間のキャラクターを表現する際には、人体がどのように動くのか、動かせるのか、その構造を理解することが重要です。不自然さのない、説得力のある動きの描写を練習するにあたっては、写真や映像を見たり、ポーズ集や3Dモデルソフトを活用するなど様々な方法が模索されています。
「羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ 動きのある人物スケッチ集 バトルキャラクター編」は、「戦う人物」をメインテーマとしたポーズ集です。素手での格闘を中心に、剣や銃、弓、槍、ヌンチャク、盾などバリエーション豊かなキャラクターのポーズを約400点収録。著者は1984年からアニメーターとして活躍している羽山淳一さん。
本記事では、Chapter1「基本の連続動作」より、「回し蹴り」を放つ一連の動作を男女別に見ていきます。
回し蹴りの動作:基本の男性タイプ
男性タイプの回し蹴りの一連の動作。大きな腰のひねりと、それに合わせた上半身と腕のひねりがポイント。
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肋骨は動かないので、肋骨の下あたりの腹部をひねるように描きます。この時、正中線のつながりに気をつけます。
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3から4にかけて左足を軸に体を回転させます。
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足はまっすぐに流れるように描き、腕でバランスをとっています。
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勢いで体が回転しますが、相手に向き合うように体勢を戻し、7の状態になります。
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背中は肩こう骨や僧帽筋、背骨などを意識しつつ描きましょう。
回し蹴りの動作:基本の女性タイプ
女性タイプの回し蹴りの一連の動作。男性よりはしなやかに見えるような動作を意識しています。
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ここで上半身のひねりを入れて溜めを作ります。
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右腕を前にもっていくことによって、勢いがつきます。
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右腕を引く動きと、右足を前に出す動きで、ねじれと勢いが出ます。
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