アニメーターズ・スケッチ バトルキャラクター編
第1回

アニメーター羽山淳一の基礎講座「戦う人の動き」を一連の動作でとらえる

イラストや漫画で人間のキャラクターを表現する際には、人体がどのように動くのか、動かせるのか、その構造を理解することが重要です。不自然さのない、説得力のある動きの描写を練習するにあたっては、写真や映像を見たり、ポーズ集や3Dモデルソフトを活用するなど様々な方法が模索されています。

羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ 動きのある人物スケッチ集 バトルキャラクター編」は、「戦う人物」をメインテーマとしたポーズ集です。素手での格闘を中心に、剣や銃、弓、槍、ヌンチャク、盾などバリエーション豊かなキャラクターのポーズを約400点収録。著者は1984年からアニメーターとして活躍している羽山淳一さん。

本記事では、Chapter1「基本の連続動作」より、「アッパーカット」を放つ一連の動作を男女別で見ていきます。

>この連載の他の記事はこちら

羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ バトルキャラクター編

アッパーの動作:基本の男性タイプ

1
ストレートよりも、大きな動作のアッパーカット。ちょっと大げさ気味な動作で表現しています。

2
大げさ気味な表現をしているので、溜めのポーズからの一気にアッパーを撃つ動作に。

3
3から4にかけて腕の軌道は、できるだけ低くしたいところ。

4
4の時点で右足先から右腕にかけて、きれいな曲線になるように。ここで腰の位置がずれて、引けたような感じにならないように。

アッパーの動作:基本の女性タイプ

1
基本的に男性と変わりませんが、女性なので、しなやかさは意識しましょう。

2

3
女性なので、筋肉を誇張して描くより、しなやかな体のラインを作るように描きましょう。

4
男性タイプと同様に、きれいな曲線になるように注意しましょう。


羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ バトルキャラクター編

著者プロフィール

羽山 淳一

(はやま・じゅんいち)
アニメーター、キャラクターデザイナー。

1965年、長野県出身。
高校卒業後ムッシュ・オニオン・プロダクションに入社。
『Gu-Guガンモ』(1984年)で動画デビュー。
『は~いステップジュン』(1985年)で原画デビュー。
『北斗の拳』(1987年)で作画監督デビュー。
『BE-BOP HIGHSCHOOL』(1989年)でキャラクターデザイン、デビュー。
1990年フリーランスとして独立。

書籍(玄光社):
アニメキャラクターの作画&デザインテクニック
羽山淳一 ブラッシュワーク
羽山淳一 アニメーターズ・スケッチ

関連記事