「アジアンファンタジーな女の子のキャラクターデザインブック」では、特にアジアンテイストなファンタジー世界観に登場する女性の服装デザインをメインテーマに据え、アジア各地の伝統的な民族衣装をベースに、女性キャラを個性的でかわいく見せるアレンジのアイデアを多数収録しています。
民族衣装の基本的なスタイルの紹介にはじまり、現代において一般的な服装やファンタジー衣装、特定のモチーフが持つ要素をかけあわせながら、キャラクターデザインに反映する手順を章ごとに分けて、段階的に紹介。ほぼすべての衣装をフルカラーで収録しており、配色のアイデア帳としても使える一冊です。
本記事では第4章「モチーフ×民族衣装」より、特定のモチーフと民族衣装の組み合わせ方を紹介します。
モチーフと民族衣装を組み合わせる
ファンタジーのようにキャラクターをイメージしやすいわけではないので、難度は少し高め。とはいえ、基本的な考え方は今までと変わりません。
1. モチーフを要素に分ける
モチーフを決めた後最初に行うのは、要素の分解作業です。これはファンタジーの時にも行なった作業と同じで、モチーフの特徴を描き出していきます。この時の発想がデザインの元になります。モチーフでは、特に配色が重要です。
2. 要素を取り入れるパーツを決める
モチーフをいきなり組み合わせるのは難しいので、実際にどのようなデザインにするのか、パーツごとに考えてみましょう。この工程は慣れれば飛ばすことができますが、しっかり行なうことで特徴を明確にとらえたデザインにすることができます。
3. 民族衣装と組み合わせる
キャラクターデザインをしていきます。先にパーツのデザインを決めているので、それに合ったキャラクターにすると考えやすいでしょう。キャラクターに着せ替えるようなつもりで描くと、整ったデザインになります。
藤×チマチョゴリ
藤は垂れ下がった蔓にたくさんの花が咲く独特な形のモチーフです。その独特さこそ特徴ですので、一つひとつ要素に分解して、形を把握しましょう。
丸みを帯びた花びらのイメージから、袖の先を膨らませた形に。髪飾りとオッコルンは、リボンの羽根部分を花弁のイメージにし、垂れ部分を藤の枝と花で表現。
藤のキャラクターデザインはシルエットの広がりもあって派手ですが、配色によって全体がとても落ち着いた印象になりました。