文具・雑貨コレクターとして知られるフリーアナウンサーの堤信子さんによる「堤信子のつつみ紙コレクション」は、「紙を愛でる」「紙を生かす」を切り口に、堤さんが数十年かけて収集した日本各地、世界各国の様々な店舗、ブランドの包み紙を紹介する趣旨の書籍です。包み紙のほかにも、紙袋、切手、ポストカード、古書、コースター、古地図など幅広いカテゴリの紙グッズを収録。包み紙をノートや飾り皿などのアイテムに加工するアイデアも紹介しており、様々な角度から「紙」の魅力を楽しめる内容となっています。
本記事では、チャプター4「EPHEMERA」より、普通は捨ててしまう「紙もの」をコレクションする文化「エフェメラ」を紹介します。
ビューバー
万年筆が主流の筆記具だった時代、たくさんの企業がビューバー(インクの吸い取り紙)に広告を刷っていました。サヴィニャックなどの有名画家が描いたものもあり、今では高値で取引されているものも多く存在します。
チーズやマスタードなど、食品系のビューバーは多色使いのものが多く人目を引く
古書
1冊、1冊手作りされていた時代の本はエンボス、活版印刷、革装丁など、とても贅沢に作られていてそれだけで芸術作品です。古書は見て、触って楽しめる、まさに紙のアート。
パリの蚤の市で掘り出しものの紙アイテムを見つけた時の嬉しさは格別。まさに、この雑誌との出合いがそう。今でいうバックナンバーが豊富にそろい、心惹かれる表紙のデザインを見比べる楽しさも味わせてくれます。
1910年~1930年代の婦人向け雑誌。まだ写真よりもイラストが主流だった頃のもの。中面には、ファッション、洋裁、型紙がたくさんついている実用的な雑誌。
<玄光社の本>