精巧なジオラマやコマ撮りアニメーションなどの作品を発表し、SNSやメディアで高い評価を受けているMOZUさんの手がける作品群のひとつに「トリックアート」があります。
「だまし絵」とも呼ばれるアートの一分野ですが、MOZUさんのトリックアート作品は、学校で使うノートに不思議な立体感を持たせた方向性がユニークです。
「MOZU トリックラクガキアート集」では、MOZUさんの「トリックアート」(だまし絵)55点を収録した作品集。2018年初頭、目標金額の6倍に及ぶ支援を得たクラウドファンディングプロジェクト「NOUTO」に収録した作品をはじめ、本書のために描き下ろした作品も多数収録しています。
本記事では収録作品の一つ「虹」を紹介します。
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虹は光の波長と屈折のしやすさに違いがあって、それぞれの色が分かれて届くから、7色に見える。
不思議だよね。あ、虹が出てる。きれいだなぁ……って、ノートに?
MOZU Trick Rakugaki 01「虹」
フルカラーで描いた最初の作品。そのため、色を楽しむ気持ちと開放感が溢れた雰囲気が出ました。この作品で、透明なプラ板を利用して描く方法を編み出したこともあって、思い入れが強く個人的にも3本指に入るほどのお気に入りです。面白い作品は作る前からそうなる確信があるもの。アイデアは、定期的にしている夜の散歩中に多く出ます。
虹をくぐるインコ
背景にあるタイヤのように、似た形のものと一緒に撮影すると、一気に面白い写真に変わる。こういったアーチのような形の作品には、下に人形をくぐらせるのがおすすめ。
MOZU流 トリックラクガキの遊び方
トリックラクガキはただ撮影するだけではなく、フィギュアや物を置いたり、撮影場所を工夫することによって、より面白い作品になります。みなさんもさまざまな連想をして楽しんでみてください。
スマートフォンで撮影しよう
トリックラクガキは絵の構造上、正しく撮影できる場所がただ一点しかありません。その一点は作品によって違うので、さまざまな高さ、距離、角度から撮影し、一番立体的に見えるポイントを探してみてください。また、これらの作品は全てスマートフォンの超広角レンズ専用に書いているので、それ以外のカメラで撮影する場合は広角レンズを使用することをおすすめします。