アイドル衣装デザイン図鑑
第6回

アイドル衣装をデザインするヒケツ、モチーフの要素をうまく取り入れて、自由にアレンジする

メディアやステージで活躍するアイドルの衣装は、本人やグループ、あるいは曲のイメージに合ったものが作られます。キャラクターデザインにおいても、衣装はキャラクターの個性を表現する重要な要素です。

アイドル衣装デザイン図鑑」は、主に女性アイドルが着る衣装デザインをもとに、キャラクターのイメージに合った衣装の描き方を伝える切り口の指南書です。定番イメージのアイドル衣装から、特定のテーマをモチーフにしたオリジナル衣装、素材感や装飾などのディテール、配色にいたるまで、女性キャラクターの魅力を引き出す表現を多数収録しています。

本記事では、第2章「定番アイドル衣装」より、季節のイベントで着る衣装を舞台向けにアレンジした例を紹介します。

アイドル衣装デザイン図鑑

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夏祭り(甚平)

甚平を着崩してアレンジを加えたラフな衣装。ちょっと不良っぽさを感じさせるデザインで、ラップやレゲエなどの夏らしい曲に合いそう。

  • バンダナをホルターネック風に結び、ストリート感を出している。バンダナの下は素肌をチラ見せ
  • 甚平の紐を結ばず、ゆるっとした雰囲気に
  • 甚平の下にはフリンジつきの薄いカーディガン。テイストをミックスした自由な着こなしも衣装ならでは
Front Style

Back Style

夏祭り(はっぴ)

日本の伝統的な祭で熱く踊るアイドルの衣装。はっぴやさらし風のトップスでかっこよく、大きな動きをしたときにきれいに見える工夫が大切。

  • トップスはさらし風のチューブトップに。男っぽさや勇ましさを表現でき、ギャップが生まれる
  • 踊りの邪魔にならないよう、袖はたすき掛けで捲り上げている
  • 裾が袋状に膨らんだニッカポッカズボン。腰紐をリボンにしてかわいらしさも出している
Front Style
Back Style

たすき掛けの描き方

1本の紐で和服の袖を後ろに固定している。脇の下にシワを入れるとそれらしく見える

抑えられた袖は後ろに垂れる。横や後ろから描くときはしっかりと描きこむこと

飾りとして見せるとき

袖のない服でも、飾りとしてたすき掛けのデザインを入れることで和服らしさ、元気のよさが出る。後ろに結び目があると“応援団”のようなイメージ

ニッカポッカはシルエットが重要

大きく膨らんだデザインなので、中に隙間ができている。脚の形、隙間の形を意識して描く

股上が深く、実際の位置よりかなり下に股がくる。そのため、股にシワが入りにくい

 


<玄光社の本>

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