動きのあるポーズの描き方 セクシーキャラクター編
第8回

セクシーを表現するパーツ 手の構造や可動範囲を理解してセクシーな仕草を表現する

イラストにおいて人物の動きを表現するには、まず人体構造の理解が必要です。「動きのあるポーズの描き方」シリーズでは、キャラクターに設定された年齢や体型ごとの特徴、表情、ポーズを描く上でのポイントを詳細に解説。今回紹介する「セクシーキャラクター編」では、主に女性キャラクターの「色気」を表現するための基本を解説しています。

著者のkyachiさんは本書の中で、セクシーな絵とは「生々しさを感じさせる絵」であると説明しており、胸やお尻などのわかりやすい部分だけでなく、関節や筋肉がつくる出っ張りや凹み、服の食い込み、表情など様々な要素を組み合わせた結果として「セクシー」な表現が生まれるといいます。

本記事ではチャプター3「セクシーを表現するパーツ」より、女性の表情や仕草に関連する「手」の表現についての記述を抜粋して掲載します。

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動きのあるポーズの描き方 セクシーキャラクター編

 

手の表現

セクシーな仕草を描く時に欠かせない手は、角度とくびれがポイントです。

すらりとした手は女性らしさを象徴するもの。ただ細いだけではなく、関節の位置に合わせてふくらみやくびれを作りましょう。

手の構造

関節がたくさんある手は、それぞれの可動域を考えて描くことが大切です。

関節のある位置にシワができる。

  • 第二関節がふくらむので、その下は少しくびれる。
  • 第二関節から先はシュッと細くなる。
  • (親指側から手首にかけて)直線的になる。
  • (小指から手首にかけて)なめらかな曲線。
  • 手首の可動域は約40度。

手の曲がり方

頰づえをついているところです。指や手首の関節の曲がり方に注意して描きましょう。

手指の構造

繊細に動く手指は、たくさんの関節が集まっています。構造を理解して美しく描きましょう。

  • 爪の縦幅は、指先から第一関節までの長さの1/2くらい。
  • 関節と関節の間は台形をイメージするとよい。長方形だとあまり曲がらない。
  • アタリを描く時は、指の中心ではなく関節の頂点を意識すると形が取りやすい。
  • 関節はひし形をイメージして描くとよい。

 

  • 中指の関節は出っ張っているので、横から見ると人差し指の関節が見えない。
  • 筋を入れると華奢に見える。

さまざまな手指の仕草

手を組む

指が重なっている位置に気をつけて描く。それぞれの指が交互に重なるようにする。

腕を組む

腕を組むことで胸が寄る。腕を指でつかんでいるので、食い込んでいる様子を描く。指と腕がくっついているところは、線を消すと密着している感じが出る。

 

 


<玄光社の本>

動きのあるポーズの描き方 セクシーキャラクター編

著者プロフィール

Kyachi

女子美術大学デザイン学科卒業。在学中よりソーシャルゲームや書籍などでイラストを執筆。pixivにて、自身が作るコンテンツ『動きのあるポーズを描く時にコントラポストでいうのとか重心のこととかいろいろ便利みたいです』が20万人超のブックマーク数を獲得した。

書籍(玄光社):
動きのあるポーズの描き方 女性キャラクター編
動きのあるポーズの描き方 男性キャラクター編
キャラクターの色の塗り方
ドレスの描き方

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