動きのあるポーズの描き方 セクシーキャラクター編
第7回

セクシーなポーズの描き方 姿勢と重心の動きに連動して変化する部位の描写

イラストにおいて人物の動きを表現するには、まず人体構造の理解が必要です。「動きのあるポーズの描き方」シリーズでは、キャラクターに設定された年齢や体型ごとの特徴、表情、ポーズを描く上でのポイントを詳細に解説。今回紹介する「セクシーキャラクター編」では、主に女性キャラクターの「色気」を表現するための基本を解説しています。

著者のkyachiさんは本書の中で、セクシーな絵とは「生々しさを感じさせる絵」であると説明しており、胸やお尻などのわかりやすい部分だけでなく、関節や筋肉がつくる出っ張りや凹み、服の食い込み、表情など様々な要素を組み合わせた結果として「セクシー」な表現が生まれるといいます。

本記事ではチャプター2「セクシーなポーズの描き方」より、座ったポーズの応用編として、二人で座っているシーンの描き方についての記述を抜粋します。

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動きのあるポーズの描き方 セクシーキャラクター編

 

後ろから抱きしめる

一方が後ろから抱きしめ、後ろに倒れ込もうとする動きのあるポーズです。引っ張る側、引っ張られる側に分かれるので、それぞれどこに力が入っているかを把握しましょう。

  • 2人とも重心が後ろに移動している。
  • 後ろに体重をかけているため両足が浮いている。
  • おなかに力を入れて相手を引き寄せている。
  • 後ろに倒れることでおなかが伸びている状態。力が入っているので腹筋が出やすい。

後ろから抱きしめるバリエーション

一方の背中に、もう一方が頭をつけているポーズです。それぞれの背中の曲がり方によっておなかの状態が変わることに注目しましょう。

前(左側)の人物

  • 背中が丸くなっているのでおなかは凹んで見える。
  • つま先を伸ばすと足がきれいに見える。足を交差させてクロスの法則(第1回参照)も取り入れている。
  • 2人の体の接地している部分が同じ位置にならないと、フラットな地面が伝わらない。お尻の位置関係もパース感(遠近感)を意識すること。

後ろ(右側)の人物

  • 背中が起きているのでおなかもまっすぐになる。
  • ふくらはぎと太ももが密着して肉が押しつぶされている。

前から抱きつく

2人の体が密着しているポーズです。それぞれの胴がどちらを向いていて、どうなっているのかアタリで確認してから描きましょう。見えない部分もしっかり把握しておくことが大切です。

  • 顔を胸に埋めている。身長差を考えて無理のないポーズにする。
  • 体の前面がぴったりと密着している。
  • 2人の足が絡み合っている。それぞれのアタリをしっかり描いて不自然にならないように注意。

 

 


<玄光社の本>

動きのあるポーズの描き方 セクシーキャラクター編

著者プロフィール

Kyachi

女子美術大学デザイン学科卒業。在学中よりソーシャルゲームや書籍などでイラストを執筆。pixivにて、自身が作るコンテンツ『動きのあるポーズを描く時にコントラポストでいうのとか重心のこととかいろいろ便利みたいです』が20万人超のブックマーク数を獲得した。

書籍(玄光社):
動きのあるポーズの描き方 女性キャラクター編
動きのあるポーズの描き方 男性キャラクター編
キャラクターの色の塗り方
ドレスの描き方

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