女の子の濡れ透け表現テクニック
第9回

仕上がりの濡れ感を意識した着色|雨に打たれる少女・その2

創作の中で「キャラクターの装い」や「天候」が変わることは、しばしばキャラクターの感情や状況、キャラクター同士の関係性や環境などの変化を表現する手段の一つとして使われます。特に「雨に降られてずぶ濡れになる」などは、同じキャラクターでありながらも、髪型や服装が変化することで、いつもとは違った雰囲気を出すことができることからよく使われる表現です。

女の子の濡れ透け表現テクニック」では、水に濡れた肌や服の質感表現テクニックを中心として、5つのシーンにおける女性キャラクターの「濡れ感」描写を解説。顔や体の各パーツから服を着ているときの濡れ透け表現、水滴の質感や海辺など水のある景色の描き方まで、キャラクターの濡れ透け表現に必要な要素を網羅して説明しています。

現代では艶めくような色気のある男女を「水も滴る」と形容することもありますが、本書では特に女性キャラクターの濡れ透けに絞って表現する手法を紹介します。

本記事では第2章「失恋でたたずむ雨空のバス停」より、失恋した少女が雨に打たれる様子を描いたイラストの解説を3回に分けて解説します。今回はその2回目。

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女の子の濡れ透け表現テクニック

03. 着色でイメージを詰めていく

下塗りが終わったら、いよいよ本塗りの着色を進めていく。

03-1. 本塗りで完成へ近づけていく

1. 光りを描く
はじめに角度などを考えながら、大まかに光が当たっている箇所に光や影を入れる。ここで、服の濡れの箇所なども意識しながら、入れていくことが重要。

2. 光り部分調整する
光りや影の部分を修正していきながら、調整する。スカート部分の濡れのテカリを特に意識して、修正を加えていき、濡れていない部分とのコントラストも出す。

3. 肌を塗っていく
ここでは後々入れていく水滴や肌の塗れたときの感じを意識しつつ、塗りを進めていく。

肌のほんのり赤くなっている部分など細部にこだわり塗る。

4. 髪の光を調整する
設定を考慮して、髪の毛部分は濡れ感を意識しながら、ツヤを出すような塗りをしていく。

光りと髪色のコントラストを意識して塗る。

5. 服を着色する
顔周りなどと同様に濡れ感を考慮して、塗りを進めていく。透け感などはこの後に入れていくため、ここで一旦キャラクターの着色は終わり。

光りと影の濃度も考えて着色する。

6. 背景を塗っていく
キャラクターを離れて、背景に取り掛かる。「バス停の看板」や「草木」を入れていき、背景も整えていく。

背景を調整して落とし込む。

木の上からうっすらと背景前部に暗めのテクスチャーを入れる。

03-2. 全体像をはっきりさせる
キャラ、背景を一緒に調整することで、全体をまとめていく。

1. 背景を修正していく
主人公にフォーカスしているので、背景の後ろの草木は、臨場感を演出するためぼかして入れている。主人公の横にある木は、参考画像の輪郭のみを活用してしっかりと描く。

葉っぱのディティールにもこだわり描く。

2. 背景全体のバランスを整える
輪郭のみを描いていた木の質感を出すため、細部に線を入れて木の質感を描き、葉っぱの細部にも線を入れていく。影や光の入り方など、背景全体のバランスを調節して、気になる箇所がなければ、背景部分は一旦置いておき、人物にうつる。

3. キャラを修正していく
背景と主人公のレイヤーを分けているので、背景に落とし込んだときに違和感がないかをはじめに確認する。

色味を調節しながら細かい部分も修正していく。

4. 人物の色味を決定する
人物の全体的な色味を背景と照らし合わせながら、何度か修正を加えていき全体を調整する。気になる箇所がなくなったら、一旦色味を確定して、次の工程に進む。

髪の毛の色は背景を加味し整える。


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