カメラとしては異例の売り切れ続出で、いよいよ最高潮に盛り上がっているキヤノンのフルサイズミラーレス一眼 EOS R5。唯一無二の表現方法で知られる写真家 須藤絢乃氏。ソロアーティストデビューを控えた降幡愛さん。次世代のミラーレスと次世代のアーティストたちのコラボレーションはどんな絵を生み出すのか?
機能面・操作面の強力なサポートでまるで筆で絵を描くように自由に自分の意のままに表現欲求を満たし、かきたててくれるカメラ
私の仕事のメイン機は2014年に「キヤノン写真新世紀」でグランプリ受賞の副賞としていただいたキヤノン EOS 5D Mark III 。つまり写真を始めてからずっと一眼レフユーザーだった私にとって、ミラーレスカメラにはまだなんとなくの不安があった。特に画質面や表現力。というのも、私はもともと撮影よりもPhotoshopでの画像編集に時間をかけるタイプで、元画像の情報量が重要だったからである。今回はそんな年季の入った(?)キヤノンユーザーの私が、光栄にも最新フルサイズミラーレス一眼EOS R5を使っての撮影機会をいただいた。それはもう、感動の連続だった。
巷で噂の瞳AFを初体験
どこまでもついてくるEOS R5 のAFに感動…
ドレスの衣装では、バーの雰囲気を重視し、窓から差し込む太陽光は暗幕で遮り、ライトは店内のネオンと私の手持ちのLEDのみ。肉眼でもよく顔が見えないくらいの暗い環境で、さらに絞りも開放というシビアな状況にもかかわらず、確実に瞳を捉え、追い続ける追従性には驚かされた。さらにレンズ前にホログラムフィルムをつけたり、布をかけたりというカメラをいじめるような撮影も行った。このような撮影では、普段は確実にピントが迷うのでMFに切り替えるのだが、それでも瞳を検出してくれていたのにはもはや感動の域。時間がなくて焦っていて、せっかくいい絵なのにピントが外れていた…という痛恨のミスを補ってくれる安心感を一度体験すると、これなしではもう写真が撮れないほどかも(笑)。
また、テスト撮影で8Kムービーも撮ってみたのだが、これまたしっかり、じっくりと瞳を追い続けてくれるので、ムービーに関しては素人の私でもまるで映画のような高クオリティの映像が得られた。
◎過酷な状況で瞳AFの検証!
あえてノイズの出やすい環境で撮影、ノイズどころか豊かな階調表現に感動…
きれいな光がきれいにまわった場所で、きれいに撮れるのは、今はどのカメラでももはや当たり前。ということで、テスト撮影での信頼感もあり、今回はあえて超過酷な環境での撮影に挑んでみた。最近よく見かける派手な色のライトをミックスさせた表現方法は、人目を引き魅力的だが、色がつぶれたり、激しくノイズが出たりとなかなか難しい。しかしEOS R5はこれを難なくクリアに表現してくれた。たとえば普通だと確実にノイズが出る肌の部分なども、ノイズどころか素晴らしく奥行きのある階調表現に驚いた。また、普段はほとんど連写をしない私だが、今回は秒間最高約20コマの高速連写も体験。これまた非常に暗いなかの手持ち撮影だったが、ブレもなくノイズも少なく、ここでも高感度の強さとともに、最高8段分という強力な手ブレ補正の効果をまざまざと見せつけられた。
コンパクトなボディや強力なサポート機能で撮影をもっと自由に身軽にしてくれる
体も手も小さい私にとって、小型・軽量のEOSR5のボディはとてもありがたいものだった。今まではあまりカメラを持ち歩くことはなかったが、EOS R5ほどのコンパクト・軽さであれば、仕事用としてだけでなく、スナップカメラとして街や旅行先などいろいろなところに連れて行きたいと思わせてくれた。ボタン配置も使い慣れた5Dシリーズの操作性を踏襲しているので、ミラーレス初体験といえども、少し触ればすぐにいつも通りの撮影ができたのも嬉しかった。
「何かを表現したいけどカメラの知識や技術はあまりない」という私のようなタイプでも、EOS R5はそんな感覚的な要望や理想にしっかりと応えてくれる信頼感があった。これまでは自分のイメージに近づけるようにあとからPhotoshopで補っていて、正直その方法に少し飽きを感じている部分もあった。なのでEOS R5は現場で仕上がりを想像しながら筆で絵を描いているような感覚で撮影できたのがとても新しく楽しい感覚だった。瞳AFや高感度耐性、連写速度や操作性の良さなどで、表現したいことを全力でサポートしてくれるEOS R5。この強力なサポートがあるからさらに表現の幅が広がり、表現欲をかきたててくれ、今まで見えなかった新しい世界を見せてくれるカメラだ。
◎須藤絢乃氏のEOS R5お気に入りポイント
キヤノンEOS R5
【スペック】
記録媒体 CFexpressカード(Type B 対応)SD / SDHC / SDXCメモリーカード(UHS-II、UHS-I 対応)
レンズマウント キヤノンRFマウント
有効画素数 約4,500 万画素
ファインダー OLED電子ビューファインダー、約576万ドット、視野率約100%
液晶モニター 3.2 型、約210万ドット、タッチパネル
常用ISO 感度 100 ~ 51200
連続撮影速度 最高約20コマ/ 秒(電子シャッター時)、最高約12コマ/ 秒(メカシャッター時)
大きさ 約W138.5 × H97.5 ×D88.0mm
重さ 約738g(バッテリー、メモリーカード含む)
キヤノンオンラインショップ参考価格: 460,000円+税
<協力>
衣装・スタイリング MIYANISHIYAMA
ヘアメイク URI
撮影協力 新宿グランベルホテル
<須藤絢乃 Ayano Sudo・プロフィール>
2011年、ミオ写真奨励賞にて森村泰昌賞受賞。国内外のフェアでも精力的に作品を発表し、同年10月に台湾、1839當代藝廊(台北市)で初個展。 2014年、実在する行方不明の少女たちに自ら扮したシリーズ「幻影 Gespenster」でキヤノン写真新世紀グランプリを受賞。アーティストとして現在国内外の展覧会、アートフェアで展示するほか、フォトグラファーとして各種雑誌等で活動中。
Tumblr:https://ayanosudo.tumblr.com/
Instagram:https://www.instagram.com/ayano_sudo/
WEBSITE:https://www.focusagency.info/eninaru-nohstage
<降幡 愛 Ai Furihata・プロフィール>
2015年に『ラブライブ!サンシャイン!!』、黒澤ルビィ役で声優デビュー。同作品のスクールアイドルグループ、Aqoursのメンバーとして活動し、2018 年には東京ドーム2Daysのライブにて、国内外ライブビューイングを含め15万人を動員。同年末の第69回NHK紅白歌合戦に出場。声優以外にも多岐にわたって活動しており、2017年からは本誌にて「降幡写真工房」の連載を行なっている。2019年には、自身初となる写真集『降幡愛写真集 いとしき』(玄光社刊)を発売。同年5月6日付オリコン週間BOOKランキングジャンル別写真集(集計期間:4月22日~ 4月28日)では、初登場1位を獲得。2020年初秋、満を持してのソロアーティストデビュー。
WEBSITE:https://furihataai.jp/
Twitter:https://twitter.com/furihata_ai
「須藤絢乃 × キヤノン EOS R5 × 降幡 愛」全作品を掲載