カラーイラストの完成度を向上させるために必要な技術や知識は多岐にわたります。一例を挙げれば、色の成り立ちから相性、配色、陰影、質感などなど。「キャラクターの色の塗り方 新装版」著者のkyachiさんは、個々の情報を整理し、それらが自分の目指す表現にどのような形で役立つのかを把握する作業こそが「人に見せるイラスト」を完成させる秘訣だと語ります。
2014年に出版した技法書の新装版となる本書では、人物を描いたカラーイラストのクオリティアップに必要な知識や技術を様々な要素に分けて解説しています。色の基礎知識や光と影の表現、キャラクターの個性を引き立てる配色などのほか、実践的な塗りの手法として「アニメ塗り」「テクスチャ塗り」「厚塗り」「レイヤーマスク塗り」の4種類を新たに収録。現行バージョン（2021年時点）の「CLIP STUDIO PAINT PRO」および「Photoshop」の機能を踏まえた作画方法を学ぶことができます。
本記事では、Chapter3 Lesson2「髪型と髪色」より、キャラクターの個性を際立たせる髪型および髪色の比較作例を掲載します。
髪型と髪色
キャラクターを表現する際に重要な役割を果たすのが髪です。髪型と髪色の組み合わせでキャラクターは無限に生まれます。
髪型と色
いろいろな髪型と髪色のキャラクター例をご紹介。表現したいイメージの参考にしてみてください。
上
ヘアスタイル：ボブ
ヘアカラー：オリーブ
少女のようなボブと暗めのオリーブ色。
左上
ヘアスタイル：ロング
ヘアカラー：黒
黒髪ストレートはツヤが入りやすい。
左下
ヘアスタイル：ショート
ヘアカラー：金
金髪は色が明るいので反射が鈍く入ります。
右上
ヘアスタイル：ウェーブ
ヘアカラー：ブロンズ
ウェーブヘアは反射がランダムに入ります。
右下
ヘアスタイル：三つ編み
ヘアカラー：ブルー
鮮やかなブルーはファンタジーなキャラに。
髪のツヤ
髪のツヤを描くときは光源がどこにあるか気をつけて描きましょう。光源を無視するとツヤに見えません。
ヘアスタイルチャート
髪型と髪色でキャラクターの印象は大きく変わります。ツヤの入れ方にも注目してください。
