創作においてキャラクターをデザインするにあたっては、キャラに着せる衣装にもこだわりたいところ。ことに女性キャラクターはファッションの幅も広く、試行錯誤が必要です。
「メルヘンでかわいい女の子の衣装デザインカタログ」では、衣装デザインの考え方からキャラクターのイメージに合わせたデザインの実例をはじめ、魅力的なオリジナル衣装をつくるためのアイデアを大量に収録。前半は様々なタイプの女性キャラのデザイン案を紹介し、後半ではより詳細なファッションの部位デザインをジャンルごとに列挙しています。
服のパーツはもちろん、シュシュやバレッタなどのアクセサリーにいたるまで、必要なデザインを真似して使える、実用重視で資料性の高い一冊です。
本記事では、CHAPTER1「衣装デザインの考え方」より、「衣装をデザインする手順」についての解説をお伝えします。
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衣装をデザインする手順
衣装をデザインする際の基本的な手順を紹介します。最初から一部分を細かく描き込まず、全体的なバランスを見ながら進めていくのがコツです。
1.コンセプトを決めて素体を描く
最初にどんなイラストを描くのかコンセプトを決めましょう。年齢や性格などもこの時点で決めます。その後、デッサン人形やファッション誌などを参考にしてポーズを決め、キャラクターの素体を描きましょう。かわいい衣装の場合、大体5頭身くらいがおすすめです。
2.ベースとなる衣装を描く
ベースとなる衣装の形を決めます。大まかな形を決めることが目的ですので、ざっくりとアタリを取るだけで大丈夫です。逆に最初から描き込んでしまうと、修正に時間がかかってしまいます。今回はワンピースベースで、頭のリボンを特徴にしました。
3.細部を描き込む
コンセプトに合わせて衣装を描き込んでいきます。本書で紹介している衣装パーツは、このタイミングで活用してください。また、レース、フリル、リボン、模様の4つの要素を活用することでかわいい衣装アレンジの幅を大きく広げられます。
4.配色を決める
大体の形ができたら、着色していきます。今回は落ち着いた和風な色合いをベースにしつつ、アクセントで赤を入れてみました。迷った時には配色ブックなどの本を見てみましょう。様々な配色パターンを参考にできますよ。
5.仕上げる
最後にクオリティアップするため、細部を描き込むなどして、バランスを調整していきます。シルエットにした時の特徴が出るように意識しましょう。ここではウサ耳や背中のリボンなどを追加しました。納得いくまで描き込んだら、デザインの完成です。