メルヘンファンタジーな女の子のキャラデザ&作画テクニック
第4回

カラフルでキュートなキャラクター 自由にイメージを広げて生まれた「うさ耳フードの赤ずきん」

物語における女性キャラクター表現の中でも、ファンタジーの世界観を採用する実例は枚挙にいとまがありません。

メルヘンファンタジーな女の子のキャラデザ&作画テクニック」は、ファンタジックな要素を含んだ物語に登場する女性キャラクターのデザイン方法を伝える趣旨のテクニック集です。

本書のタイトルにある「メルヘンファンタジー」とは、「童話」や「寓話」を意味する「メルヘン」と、超自然的な存在が登場する「ファンタジー」をかけ合わせた世界観を表現する造語。本書では「童話」、「花」、「スイーツ」、「空」の4テーマをベースのモチーフとして、イメージカラーや元となるモチーフが持つ要素をデザインに落とし込み「メルヘンファンタジー」世界に生きる女の子キャラクターを形づくる技術を指南します。

100を超えるカラフルでキュートなキャラクター案は見ているだけでも楽しく、イラスト集としても楽しめる本書ですが、現代の服装を「メルヘンファンタジー」風にアレンジする手法や、表情の描き分け方、イラストの詳細なメイキングについても言及しており、イラスト技術を学ぶ実用書としても十分な強度を持っています。

本記事では、Chapter2「キャラクターデザイン集 童話」より、童話「赤ずきん」をモチーフにしたアレンジ案をご紹介します。

>この連載の他の記事はこちら
>前回の記事はこちら
>本書に関連して、著者の佐倉おりこさんにお話を伺ったインタビュー記事はこちら

デザイン意図

赤いずきんをメインに、森を歩くための動きやすい服装をデザインします。

赤色を基調とした、大きなずきんが特徴の衣装です。オオカミに追われる、か弱いうさぎのイメージから、ずきんはうさぎの耳型にしました。森のお花畑の連想からデザインしたお花のピン留めを髪飾りに付けました。また赤色と相性のいい黄色を首周りのリボンに使って、アクセントとしました。

  • シルエットにした時に、耳の位置が違うほうが動きがあって印象的だったのでアンバランスに。
  • ラフでは胸元がシンプルだったので、レースのデザインを加えてかわいらしくしました。
  • 足元にもリボンを追加して、よりかわいくファッショナブルにしました。

ずきんの下は半袖ブラウスの上に、ベストを着た動きやすい服装にしました。

ラフ

バリエーションのデザイン意図

素朴な雰囲気が、赤ずきんの歩く森によくマッチすると思い森ガール風をイメージしてみました。全体的に彩度を低くし、ピンク色と茶色を多めにしたナチュラルカラーが基本です。

赤ずきん×森ガール

お守りとして、バッグにオオカミのマスコットを付けています。

斜め上の角度から見ると、フードの先がとんがっています。

ずきんのバリエーションとして、かわいいレースが多めのデザインを考えました。こちらにすると、女の子らしさがより強調されます。

ずきんの中の衣装デザイン

ずきんで隠れる中の衣装も考えてみましょう、

腕を上げたり風がなびいたりした時にちらっと中の衣装が見えるので、外だけでなく中のデザインもきちんと考えておくとキャラクターを動かしやすくなります。ずきんは単色のシンプルなデザインが多いので、中の衣装は描き込みの多いデザインにしたほうが、メリハリができて見映えがします。


メルヘンファンタジーな女の子のキャラデザ&作画テクニック

著者プロフィール

佐倉おりこ

フリーランスのイラストレーター。メルヘンファンタジーな世界観を
よく描きます。児童向け書籍やキャラクターデザイン、ライトノベル
の挿絵、漫画、楽曲イラストなど幅広く活動しています。
Twitter:@sakura_oriko
ホームページ:https://www.sakuraoriko.com/


関連記事