⽯⽥美菜⼦ 写真作品展「祈りのかたち」潜伏キリシタンの末裔を訪ねて

2023年3⽉20⽇(⽉)〜3月29⽇(⽔)ストライプハウスギャラリー

フランシスコ教皇来⽇祈念の贈り物と同じロザリオ。⼤⼯葛島義信さんが五島の椿の木を十字架に加工するなど複数の信者さんが心を込めて製作した。⻑崎の26聖⼈をオマージュしている。 Photo by ©Minako Ishida

写真家の⽯⽥美菜子氏による写真作品展『「祈りのかたち」潜伏キリシタンの末裔を訪ねて』が、ストライプハウスギャラリーにて開催される。会期は2023年3⽉20⽇(⽉)〜3月29⽇(⽔)まで。

⽯⽥美菜子氏は、日本国内にいるカトリック信者たちが、どのように日常で神さまに思いを寄せているのか、アプローチの形を知りたいと思うようになり、取材をスタートさせた。本展では、彼女がその取材旅を通して撮影してきた中から約40点の写真を展示する。

「旧五輪教会堂(五島久賀島)窓からの眺め」禁教時代、久賀島は壮絶な拷問が⾏われたことで知られる。牢屋の窄事件と呼ばれる五島のキリシタン弾圧のきっかけにもなったこの拷問から⽣き 延びた⼦孫の⽅を訪ねた。厳しい神⽗さまに物⼼ついたときから教えを受け、学校より教会が⼤事だった、という。神⽗、シスターになるのが憧れだった。 Photo by ©Minako Ishida

<ステートメントより>
お⾦を洗ったり、茅の輪をくぐったり、焚き⽕の上を歩いたり…⽇本古来の宗教に⾒る珍しいしきたりは、キリスト教にはないのでしょうか。
もちろんキリスト教では偶像崇拝はしません。けれどそうはいっても、海外ではより頼む神さまを近くに感じて、各々が⼤事にしている⺠俗的信仰の形をたびたび⽬にしました。
⽇本では1612年のキリスト教弾圧によって250年もの間信仰が断絶したように⾒えますが、独特な⽅法で信仰を繋いだ歴史があります。
いつしか私は、⽇本国内で今、カトリックの信徒たちが⽇常どのように神さまに思いを寄せているのか、各々のアプローチの形を知りたい、と思うようになりました。
そして始まった取材で、いきなり潜伏キリシタンを祖先に持つ⽅々と出逢う事になりました。始まったばかりの取材旅の⼀⽚を、今回は約40点の写真でご報告します。

⻑崎原爆の爆⼼地だった浦上天主堂のある浦上教会信徒・邦代さん。カトリックの祈りの道具であるロザリオは、いつもバックに⼊れている。朝晩は必ず感謝の祈りを捧げている。 Photo by ©Minako Ishida
五島福江島 樽⾓家の⽼猫マシャ♂は家の中で⼀番居⼼地良い場所を知っている(正⾯は⾹台と呼ばれている家庭祭壇) Photo by ©Minako Ishida

<写真展情報>

⽯⽥美菜⼦ 写真作品展「祈りのかたち」潜伏キリシタンの末裔を訪ねて
会期:2023年3⽉20⽇(⽉)〜3月29⽇(⽔)
時間:11:00〜18:30 ⽇曜休廊・最終⽇17:30まで
会場:ストライプハウスギャラリー
住所:〒106-0032 東京都港区六本⽊5-10-33ストライプハウス3階
TEL:03-3405-8108

<プロフィール>

⽯⽥美菜⼦(Minako Ishida)
公益社団法⼈⽇本広告写真家協会(APA)正会員
財務省関税等不服審査会委員
ニコンカレッジ講師
朝⽇カルチャーセンター講師

東京⽣まれ。⽇本⼤学芸術学部写真学科卒業。
在学中、写真家の故・三⽊淳⽒に出会い、写真の楽しさを学ぶ。卒業制作で⾦丸重嶺賞受賞。
卒業後 写真家塚原琢哉⽒に師事。スタジオで広告写真を勉強する傍ら、ストライプハ
ウス美術館(六本⽊)で撮影を担当。

1988年フリーランスとしてエディトリアル、コマーシャルで撮影を開始、現在に⾄る。
分野は旅⾏、歴史、料理、出産ドキュメント、⼦ども、⽇常のスナップ。2001年より撮影の傍らインターネットを始め雑誌、TVでやさしい写真の撮り⽅を指導。2002〜2011年連載「毎⽇が写真⽇和」(⽇本カメラ社刊『写真の教室』)
作家活動としては1990年前衛舞踏グループ⼭海塾を被写体にした作品で個展を開催。
1991年⽂化庁芸術インターンシップ研修員として⽇本の踊りについて作品を制作。
ジュエリー作家⼋杉真由美⽒とのコラボレーションで、APA 刊・年鑑⽇本の広告写真
2004に⼊選。2015年「祈るように⽣きる〜マザーテレサと共に」(ドンボスコ社/⽚柳弘史著)写真担当。2019年カトリック中央協議会ローマ教皇フランシスコ訪⽇公式カメラマン。

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