モデルの撮影時に、どのようにポーズや動きをとってもらったらよいか?ということは、カメラマンにとっていつも悩みどころです。自分から動けない初心者のモデルには、カメラマンが的確に導いてあげる必要があります。「女の子が動きでかわいく見えちゃう55の撮り方」は、この重要なポイントである「動き」をテーマに、伸びやかで躍動感のある写真の作り方を解説しています。
本記事では、チャプター2の「モデルの動きでかわいく見えちゃう」から、ワタナベタイシさんのアイデアをご紹介します。
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身体のラインを立体的に描く
動きの原型の1つ「回転する」。この効用は、動きをつけることが大きいが、身体のラインを引き出
す狙いもある。カメラに対して正対した状態だと、顔はよく見えても、胸やお尻といった女性らしい曲線を、立体的に見ることはできない。
そこでどうするかというと、身体を回転させたり、ひねるのだ。これにより顔をカメラに向けたまま、胸とヒップラインを「面」ではなく、立体的なフォルムとして描くことができる。そして回転によって、髪が揺れて、スカートはふわっと広がる。表情もゆるみやすい。撮影の手順だが、背景を決めたら、モデルはカメラに対して後ろ向きの状態でフレームに入ってスタンバイしてもらう。準備が整ったら「その場で振り向いて」という指示を伝えよう。
強弱は、「足の位置はそのまま振り返る」から、「180度回転する」「ジャンプ中に180度回転して振り返る」、この3段階を試してみるといい。何度か繰り返すなかで、身体の角度、髪や衣装の動きの良い瞬間を切り取れるはずだ。また小道具にバッグを使うと、バッグを振って、もうひとつ動きをつけることができる。