箱守夏子個展「Voyage」限定図録を高品質デジタル印刷ARTBOOKSで出版

2022年4月3日(日)〜24日(日)北千住BUoY(ブイ) ギャラリー1

北千住BUoY(ブイ)にて、箱守夏子個展「Voyage」が開催される。会期は、4月3日から〜24日まで。

箱守夏子は、自分の住む街や旅先で写真を撮影し、それをもとにデジタルの版(レイヤー)を作成し、大判インクジェットプリンタで作品を刷るアーティスト。伝統的な木版画、リトグラフにおける写真製版、Photoshopによる画像編集、版画用紙へのデジタルプリント、iPadとタッチペンによるデジタルペイントなど、様々な技法を駆使して作品を制作している。

今回の個展では、約30年のキャリアを横断する形で、20数年ぶりに個展を開催。浅草に生まれ育った子供時代から現在に至るまでの過去の記憶を中心に、広島・長崎・東京をめぐる旅から得た、自身が生まれてくる前の日本という国の記憶についても、写真やインクジェットを使い作品に落とし込んでいるという。“Voyage”が展覧会のコンセプトは、箱守夏子というアーティストの時間と空間の旅路となる。

展示作品は、人間が絵を描く歴史をDNAレベルまで遡って描いた「Ancient night」、30年前の木版画作品を現在のテクノロジーでセルフリメイクした「Circulo」、自分の子供時代や家族の写真を使って記憶とアイデンティティの問題を扱った「ゲノムと写真とおもちゃ」、隅田川の花火の記憶と広島・長崎の戦災を重ねて描いた「AsTime Goes By」、映画『ベルリン・天使の詩』のように人々の営みを眺めることしかできない存在を描いた「My Damiel」など。

左上「Ancient night」、左下「Circulo」、右「As Time Goes By」

【展覧会概要】

箱守夏子個展「Voyage」
会期:2022年4月3日(日)〜24日(日) 月曜休廊
時間:12:00〜19:00
会場:北千住BUoY(ブイ) ギャラリー1 東京都足立区千住仲町49−11 2F
会場URL:https://buoy.or.jp/
制作協力:茂手木秀行(写真)・小島勉(プリント)・川本康(編集)

エディションナンバー入り100部限定の図録を高品質デジタル印刷ARTBOOKSで出版

展覧会の図録は、玄光社の作品集出版サービスARTBOOKSを利用して7月に出版される。このARTBOOKSとは、凸版印刷の高品質デジタルプリントサービス「TOPPANFINE DIGITAL PRINT」との連携により、通常の印刷品質を超える作品集を、100部から作ることができ、さらに出版流通網に乗せて書店で販売することが可能なサービス。

図録は100部限定で、版画作品のように100部すべてにエディションナンバーが記入される。もともとデジタルで作られたアート作品でありながら、部数限定の図録として出版することで物理的な版画作品としても成立させるのが作家の狙いだという。

【図録の特長】

・通常の印刷品質を超える高品質なデジタル印刷
・100部の部数限定でエディションナンバー入り
・展覧会会場で先行販売の予約を実施
・リトルプレスを扱う書店やAmazonで一般にも販売

【図録概要】

箱守夏子個展「Voyage」公式図録
発売:2022年7月
判型:A4判
ページ数:40ページ
出版社:株式会社玄光社
関連URL:玄光社の作品集出版サービス https://www.artbooks.pro/

箱守夏子(はこもり なつこ)
1968年浅草生まれ。東京造形大学 美術学部絵画Ⅰ類卒業、東京藝術大学大学院美術学部版画科修了。学生時代は伝統的な木版技法やリトグラフにおける写真製版を学び、1990年代半ばからインクジェットによるプリント作品を制作。現在はiPadを駆使して写真、ドローイング、ペインティングのミクストメディア・アートに取り組む。版画、写真、インクジェットなど、紙や支持体に定着されたメディアのことを英語においてはすべて【print】と呼ぶことから、自らをプリントメディアアーティストと称している。
公式サイト https://hakomori-natsuko.jimdofree.com/

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