キャラクター表現において、そのキャラクターが身につける装飾品は、キャラクターの性質や個性を表現する重要な要素です。物語の中でキャラクターが活躍する際に、読者や視聴者がそのキャラクターを識別する際のトレードマークであり、それは単なる装飾品の枠を超えた、キャラクターが持つアイデンティティの一部とさえいえるでしょう。
イラストレーター・24氏が手がける「キャラクターを彩る 小物の描き方」では、帽子や眼鏡、ネックレス、腕時計、ベルト、靴、文房具など、キャラクターが身につける「小物」の様々なバリエーションを例示。小物単体だけでなく、キャラクターに着せた着用例も提案しており、小物自体の描き方に加えて、キャラクターのファッションを考えるアイデア出しにも使える一冊となっています。
本記事では「FACE」の章より、「メガネ」の種類と着用例を抜粋して紹介します。
メガネを実際かける場合でも、顔の輪郭やタイプによって、似合う種類が変わってきます。イラストでも、人物の印象に合った物をチョイスしましょう。
ウェリントン
丸みを帯びた逆台形型で、人気のある定番の物。幅広い世代が好むので活躍場面も多いです。1色をベースにしてハイライトをところどころ入れていきましょう。
スクエア
レンズの形が四角で長方形のタイプ。直線的でシャープな印象を与え、男性に好まれるデザインです。
レンズのくもり
レンズに一部くもりのような影を入れています。レンズは傾けると緑がかった生成り色に反射します。
ラウンド(縁なし)
縁がなくおしゃれなデザイン。シルバーやゴールドなど金属製のシンプルなテンプルにするとかっこういいです。
テンプルが細めなので、女性や中性的な男性に良く合います。
ハーフリム
リムとはレンズを固定している部分のことを言います。これはレンズの半分しかリムがなく、スマートな印象を与えます。
パッド
鼻を両脇から挟んでメガネを支えるための部分です。セルフレームでは、ブリッジと一体型のデザインもあります。
総柄(べっこう)
単体で見ると派手な印象があります。でも肌の色に馴染むので親しみやすい柄として人気です。
ヒンジ
金具からプラスチックまで留める素材は様々。ワンポイントの装飾をつけやすい部分でもあります。
着用例
読書
人物イラストを描く上で、本とメガネの相性は抜群です。髪をまとめるとスッキリした印象を与えます。
手を添える(サイド)
知的かつセクシーな仕草です。指は揃えず、ばらけさせましょう。
手を添える(正面)
定番のメガネを直すポーズです。スーツや制服などと合わせても良いでしょう。