玄光社の月刊誌「コマーシャル・フォト」と「ビデオサロン」は2019年10月25日、東京・浅草橋において、写真・映像業界のプロフェッショナルのためのイベント「Photo EDGE Tokyo 2019」を共同で主催しました。今年は協賛社として28社が参加。今回で4度目の開催となります。
協賛各社のブースでは、プロ・ハイアマチュア向けのカメラ機材を中心に、交換レンズ、照明、PC、編集ソフトなどが展示されました。折しもカメラメーカー各社から新製品が発表されてからしばらく経ち、いくつかの製品は発売間近、あるいは発売直後にあたるタイミング。一般の展示会では初めて展示する製品も見られました。
本記事では、撮影用品やアクセサリー、Webサービスなどの展示に焦点を当ててレポートします。
アガイ商事
ブロンカラーのジェネレータ、ストロボヘッドのほかLED定常光を展示。直近の新製品はブロンカラー初のLED定常光「LED F160」です。既存のブロンカラー製ライティングアクセサリーがすべて使用可能。明るさは最大12000lmで色温度は2800K6800Kの範囲で調整できます。演色性はCRI97。色相調整機能も内蔵。今後のアップデートで、スマートフォンアプリからの発光制御に対応予定です。
ATOMOS
ニコンのフルサイズミラーレス「Z 6」と「Z 7」で使えるRAW映像出力機能「ProRes RAW」に「NINJA V」を対応させたプレビューのデモを実施しました。
外部モニターによりフォーカシングの精度が出しやすくなると同時にProRes RAWの記録が可能になることで、スチルカメラとしても、シネマカメラとしても運用できるようになります。現在のところ対応予定があるのはNINJA Vのみで、正式対応は年内予定とのこと。
アルファコード(Blinky)
「映像クリエイターに向けて新しいビジネスを提案したい」と話すアルファコードの展示は、VRコンテンツビジネスプラットフォーム「Blinky」。
Blinkyは、自作素材によるコンテンツ制作から配信、課金システムなどを提供する企業・クリエイター向けサービス。コンテンツの有料販売やチャンネルの開設に加え、限定公開機能や視聴ログ解説機能などが利用可能。利用料金は月額15000円。一部機能を制限した無料プランも用意しています。
展示ブースではVR HMDを用意しており、実際にVR空間内で使える簡易映像編集機能が体験できました。
セコニック
カラーメーターの現行モデル「C-800」を用いた演色性の比較を行う主旨の展示を展開。色温度が同等で演色性が異なる2つのLED照明でそれぞれ同じカラーチャートを照らし、「色温度が同じでも演色性が違う」ために見え方が変わることを実演しています。
C-800ではSSIやCRIなど4種類の演色評価指数を計測可能で、旧モデルでは計測が難しかったLEDや蛍光灯などの光源も正確に計測できるようになっています。
VANLINKS(ZHIYUN)
スマホからフラッグシップ一眼レフカメラまで対応する中国「ZHIYUN」(ジユン)ブランドの「ジンバル各種を展示。最新モデルはスマートフォン向け3軸ジンバルの「Smooth Q2」で、価格は税別15000円。
このほか同じく中国・深センのHollylandsというブランドの製品で、HDMIの入力映像を100m先まで無線送信/受信できるワイヤレスレシーバー/トランスミッターの「Mars 300」も参考展示していました。国内での発売時期や価格などは発表されていません。
Black Magic Design
動画編集ソフト「DaVinci Resolve 16」(および同Studio 16)対応のエディターキーボードや6Kカメラ「Pocket Cinema Camera」を展示。エディターキーボードについては、映像サンプル素材を読み込ませたDaVinci Resolveで使用感を試すことができました。
プロフォト
小型モノブロックストロボ「B10」と、高出力モデル「B10+」、各種ライティングアクセサリーを中心に展示していました。ミラーレスカメラの普及など機材の変遷に伴い、フォトグラファーが持ち歩く荷物が小型化する中で、モノブロックストロボの人気も以前より高まっているといいます。
ブースではこのほかスマートフォン用小型LEDライトの「C1」と「C1 Plus」も試用できました。持ち運びやすいサイズの手持ち光源として一般市場に向けた製品です。
ベンキュージャパン
カラーマネジメント対応液晶モニター「SW270C」「SW271」「SW240」の3製品を展示。この中ではThunderbolt 3に対応したUSB Type-C接続が使える最新モデル、SW270Cが人気で、その理由は「ノートPCと接続した際にケーブル一本で事足りるから」とのことです。