2026年6月発売の「クラシック・デジカメ マニアックス」の著者陣5名にインタビューする連載企画。書籍では語れなかったクラシック・デジカメの楽しみ方を掘り下げていきます。第2回は著者陣の中からくろださんにお話しをお伺いしました。

—-クラシック・デジカメにはまったきっかけを教えてください。
きっかけは2016~17年頃、友人との雑談から半ば冗談でNikon D2Xを購入したことでした。当初は古いデジカメを趣味にしようという意識もありませんでした。ところが実際に撮影してみると、ボディの造りや剛性感は非常に良く、旧型とはいえ、さすがはかつてのフラグシップだと感心しました。当時は野球などスポーツの報道席で撮影する機会もあったのですが、「長玉にテレコンを付けるくらいなら、D2Xを使えばいいのでは」と持ち出したところ、これが十分に使えてしまったんです。冗談で買った旧型機が普通に仕事道具になったことで、古いデジカメに対する見方が大きく変わりました。それから10年近く経ち、まさかこの1台がきっかけで、自分が監修者となって1冊の本を作ることになるとは思いませんでした。
—-クラシック・デジカメでどのような楽しみ方をしていますか?
私の場合、「楽しむ」というより、今でも普通に使っています。Nikon D2XやD3も、古いカメラを持ち出して楽しむという感覚ではなく、いまだに現役の撮影機材です。特にD3は現役当時に仕事用として購入し、それ以来ずっと第一線で使い続けているので、そもそも私の中では一度も「クラシック・デジカメ」になったことがありません。Wi-Fi転送対応のSDカードをアダプター経由で使うなど、後から登場した機能も取り入れていますが、基本的な撮影能力については今でも十分に通用します。今の機材も持っているので、性能の進歩を感じることはありますが、私の場合、画素数も高感度性能もこの辺りでちょうど良いと感じています。D2XやD3で撮った写真を見ても、今なお「よく写るなあ」と思います。長く使ってきたカメラに、撮るたびに満足できる。そういう楽しさはあります。
—-お気に入りのクラシック・デジカメを3機種、撮影画像と一緒にご紹介ください。
D1Xは最後に購入したのですが、これも驚くほど普通に使えます。実際に仕事の撮影と納品にも使用し、クライアントから仕上がりを褒めていただいたこともありました。画素補間ですが約10MPで現像できますので、解像度についても大半のシチュエーションでは不満はありません。D2Xは最後のAPS-Cフラグシップだけあって非常に堅牢で、高感度こそ弱いものの、日中なら現在でも十分な絵を出してくれます。そしてD3は、超高感度撮影を実用域に引き上げた初期の1台です。ISO3000程度まで上げ、明るいレンズと組み合わせれば、今でも夜間撮影に十分対応できます。いずれも「古いから面白い」のではなく、今でもちゃんと使えるから気に入っているカメラです。






【プロフィール】
くろだ
1980年代生まれ・福岡県出身。デザイナー、カメラマンとして活動し、選挙ポスターやスポーツ報道などを撮影。「くろだありあけ」名義ではイラストレーター・漫画家としても活動する。書籍「クラシック・デジカメ マニアックス」では監修者として企画立案から携わり、著者陣の取りまとめ、構成設計、進行管理など、全体のプロデュースを担当した。






