デジタルカメラやスマートフォンの性能が上がり、シャッターを押せば誰でもカンタンに美しい写真が撮れるようになった。しかし、「ワンランク上の写真を撮りたい、もっとレベルアップしたい」という人も多いだろう。萩原ブラザーズこと、風景写真家の萩原史郎氏と萩原俊哉氏は、共著の「風景写真の便利帳」で自然風景撮影にかかわるさまざまなノウハウを紹介している。
本記事では「メンテナンス&自主練習編」の「自主的に行う練習」より、トリミングのコツについてお伝えする。
CHECK POINT!!
- 広めの画像を元にフレーミングの練習
- 撮影に行けないときの練習として最適
- 思い切ったフレーミングにもトライできる
トリミングは是か非か。35ミリフィルムカメラが全盛の頃は、小さなフィルムサイズの性能を最大限に活かすために、可能な限りノートリミングを前提にした撮影が求められた。しかし多画素のデジタルカメラが主流の今は、トリミングについてはかつてほど取り沙汰されることはなくなったようだ。とは言え、トリミングを前提に撮影するのは、一種の甘えを許しているようで、あまり好まれないことも事実である。
ただ、ここで推奨するトリミングとは練習のためのもの。自身のレベルアップを想定してのものだ。レタッチソフトなどで少し広めにフレーミングした画像を開き、トリミング機能を使ってフレーミングを行い、構図を作る練習する。この行為は第二のフレーミングと言ってよく、時間がなくて撮影に行けないときでも、練習ができる。現実の風景を前にしたときほどの効果はないが、撮影ができず家の中で悶々としているくらいなら、絶対にやって損はないトライだ。
普段ならしないような切り取りにもチャレンジすれば、次の撮影で必ずや役に立つだろう。
渓流を少し広めに撮影した画像を用意して、これに対してトリミングを行う。岩を中心にする、水を中心にする、両者のバランスを考えるなど、さまざまなトライをすることで、机上での練習が可能となる。
フレーミング例1
フレーミング例2
フレーミング例3
フレーミング例4
フレーミング例5
フレーミング例6
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