NHK Eテレオープニング&クロージング映像が12年ぶりにリニューアル

大きな扉の前に立つ“鍵のコンシェルジュ”のシーンから始まるNHK Eテレの新しいオープニング映像。独特な世界観の映像を手掛けたのは、MVの演出や CMディレクターとしても活躍している牧野惇監督だ。

映像に登場する大きな扉には世界中の面白いものが詰まっており、“鍵のコンシェルジュ”が開放するとそれらが飛び出し、Eテレという星にたどり着く。次第に星が元気に鼓動をはじめる…というストーリー。クロージングではその星を構成していた人や動物たちが徐々に眠りにつく姿が描かれている。

朝と夜に登場するキャラクターは11種類。全て牧野監督がデザインを手掛けた。動物はリアルさを感じさせることを意識し、人物は全て動物をモチーフにデザイン。ひとりひとりの印象が際立つようにしたという。

あたたかみを感じさせる人形は、柔軟性があってテクスチャーが見えやすい和紙にプリントし、スチレンボードに貼り付けて制作。牧野監督自ら操演も担当し、平面の人形でありながら立体的で、特徴的な動きが表現されている。

音楽は上水樽力氏。映像同様、朝と夜のイメージが分かりやすく伝わる曲作りを依頼。扉の開く音など、細かな効果音も織り込まれている。

企画から完成までの制作期間は約4ヵ月。企画開始から約1ヵ月でコンテを仕上げ、そこからさらに1ヵ月をかけキャラクターデザインなどをブラッシュアップ。美術や人形制作には約半月ほどかかっており、撮影は2日がかりで行なわれた。


コマーシャル・フォト 2021年6月号

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