APAアワード入賞作 清水喜美子「ひとりオリンピック」

(c) 清水喜美子

セルフポートレイトで様々なオリンピック競技を撮影

日本広告写真家協会が主催するAPAアワード2020。写真家の新たな表現への挑戦を評価する写真作品部門の入賞作が決定。奨励賞には清水喜美子の「ひとりオリンピック」が選ばれた。

これはひとりで様々な競技のアスリートに扮してセルフポートレイトで撮影するという異色の作品だ。清水は5年前から通う青春写真教室で「自分を表現する写真」という課題を受けて、自宅で脚立の上に横になって泳ぐ姿をセルフタイマーで撮影。それをきっかけにオリンピックの全種目を撮ろうと決意したという。

「最初に何を撮るのかを決めてからどう撮るのかを試行錯誤しています。用具は仲間から調達し、見つからないものは手作りすることもあります。重量挙げは五十肩で上にあがらず踏ん張るスタイルしか撮れなかったとか、体操・シンクロは年齢のわりに形が決まったなとか、ボールの種目は、テグスでボールを吊るして撮ったよなとか、それぞれに撮った時の苦労した思い出や喜びがあります。思い入れのある作品ばかりでお気に入りを決めるのは難しいですね」(清水)。

東京オリンピックでは33競技(339種目)が実施される。現時点で28競技を撮影。大会が1年延期になったこともあり、開催までにまだ撮っていない競技を撮り続けていく予定だ。

APAアワードの授賞式で配布する予定でタブロイド紙を1500部制作。
(c) 清水喜美子
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コマーシャル・フォト 2020年6月号

 

 

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