令和5年度 第2回企画展「ある従軍カメラマンの追憶 義烈空挺隊員と家族の片影」

2023年10月3日(火)~2024年1月14日(日)平和祈念展示資料館(総務省委託)

健軍飛行場の三角兵舎前にて(前列左の2番目から諏訪部中佐、小柳、奥山大佐)

平和祈念展示資料館(総務省委託)にて、令和5年度 第2回企画展「ある従軍カメラマンの追憶 義烈空挺隊員と家族の片影」が開催されている。会期は、2023年10月3日(火)~2024年1月14日(日)。

昭和20(1945)年5月、従軍カメラマンとして最前線で活動していた小柳次一氏〈明治40(1907)年〜平成6(1994)年〉は、熊本県の健軍飛行場で義烈空挺隊に密着取材を行った。隊員が出撃する直前まで、かたわらで過ごし、隊員たちが、家族への遺書や手紙をしたためて爆撃機に搭乗する最期の姿を写真に収めた。小柳次一氏は、「死地におもむく隊員にカメラを向けるのはやるせなかったが、全てを記録しなければならないと自分に言い聞かせて撮影した」と語る。
終戦から20年後の昭和40(1965)年、小柳次一氏は戦争写真展を開催し、義烈空挺隊の勇姿を公開した。それは、残された家族に対する自身のつとめであり、亡くなった隊員への鎮魂の想いでもあった。本企画展は、従軍カメラマン・小柳次一氏の軌跡を振り返るとともに、当時の写真や手紙を通して、義烈空挺隊の素顔に迫るものだ。
また、本展に関連して学芸員による展示解説や、特攻訓練に従事した元兵士による自身の戦争体験を語る会も開催される。

小柳次一:昭和13年から終戦までの長期にわたり、主に陸軍嘱託の従軍カメラマンとして、中国各地やフィリピン、九州の陸軍飛行場などで記録撮影を行った。

義烈空挺隊:アメリカ軍占領下の沖縄北・中飛行場に強行着陸し、敵国の航空機や施設の破壊工作を行うために編成された部隊。昭和20(1945)年5月24日、熊本県の健軍飛行場から出撃した。

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フィリピン戦線に従軍時の小柳次一
出撃前夜、遺書をしたためる義烈空挺隊・隊長の奥山大佐
「もうお金は必要ない」と、国防献金への準備
それぞれの故郷の方角に向かって最後の別れを告げる
機内で出撃待機する新藤少尉(右)
新藤少尉が出撃3日前に妻へ宛てた手紙(昭和20年5月21日)
写真展で夫に“再会”した長谷川少尉の妻ともらい泣きをする小柳

<開催概要>

令和5年度 第2回企画展
「ある従軍カメラマンの追憶 義烈空挺隊員と家族の片影」

会期:2023年10月3日(火)~2024年1月14日(日)
会場:平和祈念展示資料館(総務省委託)
住所:東京都新宿区西新宿 新宿住友ビル33階
開館時間:9:30~17:30(入館は17:00まで)
休館日:毎週月曜日( 10月9日(月・祝)は開館)、10月10日(火)、12月 28日(木)〜1月4日(木)
入館料:無料
問い合わせ:03−5323−8709
公式HP:https://www.heiwakinen.go.jp/

《展示内容》
第1章 かけがえのない、愛する妻への手紙
第2章 小柳次一と義烈空挺隊
・従軍カメラマン・小柳次一
・義烈空挺隊が出撃に至るまでの軌跡
第3章 「義烈空挺隊員と家族の“再会”」

<企画展関連イベント>

・ギャラリートーク(学芸員による展示解説)
開催日時:10月15日(日)、11月19日(日)、12月17日(日)
※各日とも13:00~(約30分)

・定期語り部お話し会(特攻訓練に従事した元兵士が自身の戦争体験を語る)
開催日時:
10月15日(日)篠原吉宗氏(94歳)
11月19日(日)呉正男氏(96歳)
12月17日(日)上野辰熊氏(95歳)
※各日とも14:00~(約60分)
※都合により、語り部が変更となる場合あり

いずれも参加無料、予約不要

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